2009年02月05日(木) |
三重・度会中→マニアック野球談義 |
三重の度会中に行ってきました。 チームを率いるのは、山本卓先生。前任の二見中で全日本少年を制した監督さんです。当時のエースは江川智晃。のちに宇治山田商で甲子園に出場し、現在はソフトバンクでプレーしています。江川とともに投手陣を支えていたのが、江川の一つ下の長岡翼。こちらも日本航空で甲子園の土を踏んでいます。当時の二見中は、最強投手陣でした。
全日本の決勝の相手は明徳義塾中。エースは鶴川将吾。こちらものちに明徳義塾高で甲子園出場を果たしています。 山本先生に当時の映像を見せてもらいましたが、いやぁ、いいピッチャーですね。投げる球もいいですが、フィールディングも抜群です。 鶴川vs江川というしびれる対決もありました。江川が鶴川のストレートを右中間にはじきかえし、同点三塁打!
明徳義塾中はこのあとすぐに大分に移動。大分全中です。そして、ここで優勝! 全日本・全中という二大全国大会で、ともに決勝進出を果たしたとてつもないチームでした(もし、全日本でも優勝していれば、史上初のダブル制覇!)。
二見中は、三重では有名な強豪チームで、全日本に3度出場、全中にも2度出場しています。公立中学校で5度も全国に出ている学校はそうはないはずです。 山本先生は言っていました。 「県大会に出るのは当たり前。県大会で勝たなければいけないプレッシャーがありました」 こういう空気の学校は間違いなく強いです。伝統ですね。
話しかわって…、 度会中は女子ソフトボールの強豪です。昨夏の全中では見事に準優勝。一昨年は3回戦進出。 ということを、学校に行って初めて知りました…。 驚いたのが、皿屋先生が監督をしていたこと。皿屋先生は日体大野球部の出身で、佐相眞澄先生(川崎北)の先輩にあたります。度会中に来るまでは、二見中や南勢中で数々の実績を残し、三重の中学野球をリードしていました。 度会中では、山本先生が野球部を持っていたこともあり、女子ソフトボール部の監督に就任。そして、全中準優勝。素晴らしいです。
なお、現在、中学女子ソフトボールを引っ張っているのは鹿児島の神村学園中。何と、全中3連覇中だそうです。度会中は2年連続で神村学園中に負けています。女子ソフトも私立優勢の時代になっているんですねぇ。
度会中の地元は、小学生の代からソフトボールが盛んで、全国大会常連のソフトボールチームがあるそうです。平日も練習をしているとか。 そのソフトボールチームの名は「度会エンペラーズ」。
山本先生にお話を聞いたあとは、南勢中・山口永介先生ら、地元の先生方4人とお食事。山口先生の娘さんは、最近、エンペラーズに入ったそうで、いつも、グラブを持って、お父さんの帰りを待っているそうです(笑)。素晴らしい、親子関係。憧れます!
お食事中は、いつもどおり、マニアックな野球談義となりました。 印象的だったのは、
●3点の握り=ピッチャー、4点の握り=野手 ピッチャーと野手では、ボールの握りが違う。ピッチャーは、薬指と親指をくっつけて握るべき。そのほうが、回転数が増す。
●とにかく歩く 南勢中の練習。時間があるときは、30分のウォーキングから始まるそう。歩くことで股関節周りの動きがなめらかになり、全身が動くようになるとか。
●効率を追求すると、ノックが疎かになる これは「確かに!」と思ったのですが、中学現場は練習時間が短いため、どうしても効率を求めがち。それを求めていくと、ノックをする時間が減る指導者が多い。強豪高校を見ていても、最後はやっぱりノック。ノックで選手とコミュニケーションを取らないといけない。
美味しいお刺身を食べながら、そのほかにもいろいろな話を教えてもらいました。先生方、どうもありがとうございました!
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