みのるの「野球日記」
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@mino8989 です。

2007年12月02日(日) 神奈川県 選手技術講習会

 先日、神奈川県高野連主催の選手技術講習会が開催されました。県内の高校野球の指導者、選手が、中学校の選手&指導者に技術指導を行うという画期的な講習会です。これまで千葉、埼玉、山梨らで開かれていましたが、神奈川では初めてのことでした。

 会場となったのは横浜、横浜隼人、平塚学園、東海大相模、桐光学園の5校。講師として参加した指導者は、1校6人の計30人。横浜・渡辺元智監督、小倉清一郎部長、慶應義塾・上田誠監督、桐光学園・野呂雅之監督、横浜商大・金沢哲男監督ら、神奈川を代表する指導者が集いました。

 午前中は横浜へ。横浜の選手たちと中学生が一緒にアップをしたあと、キャッチボールに突入。渡辺監督、小倉部長らが、細かく指導していました。
 そのあと、ピッチャーフィールディングへ。ここでは小倉部長が、一塁へのべースカバーの入り方を熱心に指導していました。ピッチャーのベースカバーは、一塁ライン際に沿うように、曲線で入るのがよく見られる指導ですが、小倉部長は「一塁ベースに、一直線に入れ!」。まったく教えられていない子どもは、たいていが一直線に入ります。誰が考えても、この方が速いから。でも、真っ直ぐ入ると、ベースを踏んだあと、ランナーと交錯する恐れも…。
 それに対して、小倉部長は「一塁ベースを右足で蹴って、フェアゾーンに戻ってくれば問題ない。真っ直ぐ最短で入らないと、赤星(阪神)は殺せない」。
 わざわざ、グラウンドにラインを引いて、ピッチャーが走る軌道を示しながら、指導していました。でも、中学生には難しいのか、はたまた日頃の教えが染み付いているのか…、ほとんどのピッチャーが曲線で入っていましたが。

 また、三塁前のバント処理についても指導。三塁線付近にラインを引き、ピッチャーと三塁手が処理する範囲を確認。これもまぁ、中学生には難しいです。じつは、阪神入りが決まった高濱が、1年春にサードをしたとき、最初に驚いたのがこの練習だそうです。「サードが捕るのか、ピッチャーが捕るのか、転がる位置やスピードを見て判断しないといけない。こんな細かいことやるのか…」と。

 これだけ細かく指導をしてもらえるとは、びっくり! いまの中学生がうらやましくなりました。しかし…、渡辺監督は、中学生のキャッチボールのヘタさを嘆いていたようですが。

 ボール回しも実演していました。
「なるほど」と思ったのは、ワンバウンドのボール回し。ワンバウンド自体はどこでもやっていることだと思いますが、横浜の約束事は「ベースの上で捕れ」。バウンドを捕るときは、ベースの前に出るなり、後ろに下がるなりして、「バウンドに合わせる」動きをしがちです。が、横浜では「バウンドに合わせずに、どんなバウンドでもベースの上で捕れるようにしなさい。そうしなければ、タッチが遅くなる」。
 ハーフバウンドでもショートバウンドでも、ベースの上で捕る。これも、中学生には難易度が高かった!

 もっと見たかったんですが、横浜隼人会場も面白そうだったので、午後からは隼人へ。こちらは、隼人・水谷監督、商大・金沢監督、慶應・上田監督、桐蔭学園・片桐監督らが講師を務めていました。

 行ってすぐに感じたこと。横浜と雰囲気が違いすぎる!
 隼人は、隼人の選手がお兄さんのような立場で、中学生をぐいぐい引っ張っていました。高校生が全力疾走でグラウンドを走り回るので、中学生もそれに付いていかざるをえない。最初から見ていた先生に聞くと、「はじめの頃は、だらだら動いていた中学生も、自然に速く動くようになった」と言っていました。高校生のスピードを肌で体感できたのでしょう。
 にしても、隼人の選手は元気がいい! 中学の指導者からも評判よかったです。

 技術指導では、上田監督のバッティング指導を、隼人の選手が熱心に聞いていました(笑)。水谷監督曰く、「今日のうちのテーマは、『ほかの監督の指導を学ぼう!』やからな! あとでレポート提出!」。冗談なのか、本気なのか?! 隼人の選手に、上田監督の指導はどう映ったのでしょう?? 気になるところ。
 
 講習会では軟球、硬球を使ったノックもありました。ノックでは、片桐監督がノッカーに。そのボール渡しをしていたのが、隼人の選手。これもまた、珍しい光景でした。隼人の選手がボール渡しで、ノッカーは桐蔭の監督! 今まででは有り得なかった光景ですね。

 ブルペンでのピッチャー指導も見られました。いいピッチャーが出てくると、「あのピッチャーいいな!」とひそひそ。スカウトは禁止です!
 ピッチャー指導で張り切って(?)いたのは、商大の金沢監督。毎年のように、軟式出身の好投手が生まれている商大ですが、その理由がちょっと分かったような。金沢監督、教えるのが大好きですねぇ。一言アドバイスをして、すぐに代わるピッチャーもいました。

 そんなこんなで、かなり充実した1日になったようです。中学生にも指導者にも。
 金沢監督は、「中学生いいなぁ。心が洗われるなぁ」。ほかの監督からは、「来年もやろうよ!」という話がありました。

 今回の講習会で、高校野球、硬式野球を身近に感じてくれて、「高校でも頑張ろう!」「硬式野球もできる!」とやる気が湧いてきた中学軟式球児クンが、一人でも多くいることを願っています!





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