2007年10月28日(日) |
慶應義塾、関東ベスト8進出 |
★秋季関東大会1回戦
常磐 000001000|1 慶應 21100002/|6
「少し、腕が下がったかな?」 1回表、慶應先発・田村のピッチング練習を見て、そう思った。秋の県大会よりも、腕の出所が少し下がっている。 リリースの角度を変えた田村は安定していた。県大会で見られた力みは、ほとんど見られず、変化球を中心に安定したピッチングを披露。5安打9三振で完投勝利を収めた。
「リリースだけに力を入れることを目指してきたら、腕が少し下がりました」と田村。意識して下げたというよりは、気持ちよく腕を振れる角度が見つかったということか。「力まずに、勝つピッチングをしたい」と続けた。 今大会は背番号10だが、「只野(エース番号)は自分から見てもいいピッチャー。信頼しています。二人で勝ちたい」。試合中には、二人で笑顔で会話をするシーンも見られた。
田村は中本牧シニア出身。「中本牧から慶應にくるのは自分が初めてだと思います」。練習が厳しい中本牧では、勉強との両立が難しいという。それでも、「野球と勉強を両立しなさい」という父親の教えのもと、勉強にも力を入れて、慶應の受験に成功した。志望理由は「文武両道に惹かれて」だ。
次は宇都宮南。勝てば、センバツが見えてくるが、田村はその先も見据えている。「決勝で横浜とやりたいです」。秋の県大会決勝は、身体の状態が万全でなく、登板を見送った。それだけに、決勝での敗戦に悔しさが残る。 横浜のエース土屋とは中学時代に何度も対戦している。土屋は富士シニアのエースとして活躍していた。「中学時代は、勝っていたんですけど、高校に行ったら…。意識? 正直、結構してますよ」。土屋と田村は、今年の神奈川を代表する左腕。それだけに、ライバル意識を持っている。
あさっての宇都宮南。エースは右サイド。慶應が伝統的に苦手とするタイプだが…、はたしてどんな展開になるか。
敗れた常磐のエース田中。なかなか面白いピッチャーだった。立ち上がりを攻められ、3回までに4点をうしなったが、左バッターの外角に投じるカーブ(スライダー?)が絶妙のコントロール。カウントも取れるし、見逃し三振も取れる。ボールゾーンからストライクゾーンに落ちてくる効果的なボールだった(主審のストライクゾーンが広くて、打者にはかわいそうな面もあったが…)
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