みのるの「野球日記」
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●『中学の部活から学ぶ わが子をグングン伸ばす方法』(大空ポケット新書)

新刊が発売になりました。
しらかし台中(宮城)の猿橋善宏先生の
指導法などが掲載されています。
詳しくは、大空出版HPをご覧ください。
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BBA梅原伸宏さんのグラブ本。構成を担当しました。
親指かけ・小指かけの結び方、グリスの入れ方など、
グラブをよりよくするための方法が書かれています。

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@mino8989 です。

2007年10月23日(火) 本のメモ(1) 『指導力 清宮克幸・春口廣 対論』

 読んだ本の内容をどんどん忘れていってしまうため(超重要なことは覚えていますが)、気付いたこと、感じたことを日記に書くようにします。自分のメモ代わりに。

 最近読んだのは、『指導力』(松瀬学著 光文社新書)。早稲田大ラグビー部・清宮克幸監督、関東学院大ラグビー部監督・春口廣監督の対論。そのため、非常に読みやすい。が、前半部分は大学選手権の決勝の話が続くので、試合を見ていないときついかも…(ぼくもきつかった)。中盤以降は指導理論やラグビーの将来が語られている。

 この本は、だいぶ前に「ブックオフ」で、400円で買ったが、なかなか読むモチベーションが上がらず…。最近、ようやく読み始め、一気に終えた。

 印象に残ったのは次の2つのこと

<1>
 春口監督が、「反省は試合が終わって、一日経ったら、意味が違ってくる」と言うと、
 清宮監督は、「日にちが経つと、メンタルの反省ができない。日にちが経つと、テクニカルにいってしまう。気持ちの部分にはいかないんですよね」と語っている。

 なるほどな、と。確かにそうだな、と。
 負けたときの悔しさや気持ちの弱さは、時間が経つほど薄くなっていく。「鉄は熱いうちに打て」ではないけれど、気持ちの反省は負けた直後が、一番効果がありそう。たぶん、多くの指導者が感じているとは思うけど、改めて言われると、「そうだな」と。


 話が逸れるのか、つながっているのか分からないが、先月、取材に行った中学校で面白いことがあった。「スクイズ10本連続成功」で練習が終わるという設定で行われたが、スクイズがなかなか決まらない。たぶん、10回近く続けただろう。それでも、決まらない。選手からは「気持ちだ! 気持ち!」の声が飛ぶ。

 それを見ていた先生が、部員を集め、ミーティング。「何で成功しないと思う?」の問いかけに、「気持ちが弱いからです」と部員。「ほんとに?」と改めて聞くと、「下手だからです」。そこで、先生は「そうだろう、技術がないからだろう。だから、普段のバント練習から目的意識を持ってやらないといけないんだよ」と。

 何かができなかったり、失敗したとき、その原因を「気持ち」や「心」に求めてしまうことが多いような気がする。見ていると、気持ちよりも、技術が足りないことのほうが多いのに。確かに気持ちも心も大切だけど、「いま、自分に何が足りないか」、しっかりと見つめて欲しいなぁ、と思ったり。

 以前、刈谷東中の木野先生が、「心も大事だけど、技術が伸びないと、心も成長していかない。心のことばっかり言っていても、成長しない。だから、指導者は技術もしっかりと教える必要がある」と話していた。まさに、そのとおりだな、と。

<2>
 サッカーの指導マニュアルの話になり、サッカーは6歳や7歳向けのマニュアルがすでにある。そこで、清宮監督は、
「どうやったら、『集まれ』と大声を出さなくても、子どもたちが話を聞くのかが書かれている。コーチが話をするとき、子どもをボールの上に座らせると、話を聞くようになるそう」

 ボールが転がっているから、ボールと遊ぶ。でも、ボールの上に座れば、転がるボールはない。だから、話を聞く、という理屈だろうか。
 これを読んでびっくりした。自分は小学校1年のとき(話が古い?)、サッカーをやっていたが、「ボールの上に座るな!」と教えられた。サッカーで覚えているのは、このことしかないぐらいだ。それなのに、わざわざ、ボールの上に座らせてしまうとは…。

 これを野球にたとえると、どんなことだろうか。大声を出さなくても、集まる方法は…。「名将」と呼ばれる指導者の方々は、自分なりのテクニックを持っていそう。



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