県立川和高校で行われた秋季神奈川大会の1回戦、川崎北vs岸根の試合を見に行った。 佐相眞澄監督率いる川崎北は、ブロック予選で中堅校の市立橘を破るなど、2勝1敗。2位通過で県大会出場を果たした。 岸根との試合は結果から先に書くと、3−1で川崎北の勝利。初回に川崎北がセーフティースクイズで先制。しかし中盤に内野手のミスで追いつかれ、その後8回、9回にタイムリーが飛び出し、何とか勝利をモノにした展開だった。 じつは前日、体育祭が行われていたため、ほとんど練習ができなかった。その影響があったのかなかったのか、攻守ともにどこかチグハグ。う〜ん…、と唸りたくなるような場面の連続だった。 特に打線は、相手投手の外角ストレート、変化球の出し入れに手こずった。うまくミートして、右方向には持っていくが、そこからの一伸びがまだまだ。この秋の段階で、公立高校のバッターにそこまで求めるのは酷と分かっているのだが…。
明るい材料は、佐相先生から「いま絶不調」と聞いていたエース井口の好投。右打者の外角へ投じるスライダーは公立レベルではそうは簡単には打たれない球だ。さらに、時折投げるインコースの真っ直ぐもコントロール良く決まっており、安心して見られた。 大会直前に行われた桜丘や厚木西との練習試合では、初回に制球難で大量失点を続けていたという。その反省を生かし、「今日は3イニングくらいの球数を、試合前のブルペンで投げさせた」と佐相先生。そのためか、後半はややスライダーが抜ける場面もあったが、無難にまとめ、1失点の完投勝利を収めた。
(が、しかし、打線が心配だ…と思っていたら、翌日、立花学園に1−5で完敗。初回4失点。これが大きく響いてしまった。先発は井口ではなく、期待の1年生山中だった。 「この時期が一番伸びる!」と常々佐相先生が話しているのが冬の時期。その時期に、川崎北は毎年郵便局でバイトをしている。これは野球部の恒例行事だそうだ。ほぼ一日かかるそうで、必然的に部活動はお休み。佐相先生もこの恒例行事をどうしようか、と悩んでいたが…、さてどうなるのだろうか)
川和高校での試合後、佐相先生の車に乗せてもらい、取材のため上溝中へ。この日、上溝中では上溝中vs内出中の練習試合が行われており、グラウンドに着いたときは、試合終了30分後でした。佐相先生もグラウンドに行き、水野先生、武内先生らとしばし談笑。たった半年前までは、中学野球の舞台でライバルとして凌ぎを削っていた3人。しかし、いまはまったく違う立場に。不思議なものですね。談笑する姿を見ながら、しみじみと思ってしまいました。
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