みのるの「野球日記」
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2005年09月09日(金) ウワサどおりの明徳義塾

 明徳義塾中に行ってきました。

 ウワサには聞いていたけど、すんごい場所にありました。これは脱走は不可能だ…。巷のウワサでは「街に逃げるより、海に逃げたほうが早い」と聞いたことがあるが、まさにその通り。海のほうが近い。しかし、海にいくまでも、山を登り、下り、歩いたら30分以上は掛かりそうな距離でしたが。

 当初、高知空港からバスで高知駅に出て、そこからさらにバス、そしてバスの終点からタクシー…、と聞いていたが、高知空港から車で50分ほどで行けることが判明。レンタカーで行ってきました(といっても、自分は運転せず後部座席)。
 空港を出て、30分ほど海沿いを走り続け、これまたこの景色がすごい。都会育ちで海を見慣れていない者としては、ちょっと感動モンでした。しかし、山に入ると、日光の「いろは坂」もびっくりの坂ばかり。時折、海が見えるのですが、「こりゃ、火曜サスペンスで出てくる崖よりもすごいなぁ」と心の中で思ってしまいました。こんな山の中に、学校を作ってしまうなんて…。

 地図で見ると、こんな感じ。ホントに何もない!
http://map.yahoo.co.jp/pl?nl=33.25.10.572&el=133.26.34.677&la=1&fi=1&prem=0&sc=4

 右側にある「青龍寺」というのが、横綱・朝青龍の四股名の由来となったお寺だそうです。

 
 取材は15時半からだったが、それよりも早く着いてしまったため、少々学校を探検。しかし、よく分からない! 普通の民家が学校内に立っていたり、どこまでが学校の敷地が分からない。おそらく、民家と思ったのは先生の家か生徒の寮だと思うが。

 高校なのに、郵便局のATMまであった。
 あとで、野球部の佐藤洋コーチに教えてもらったが、明徳は今年4月から現金を学校に持ってきてよくなったそうだ。それまでは、校内で使える明徳専用のプリペイドカードがあったという。しかし、時代の流れなどなどの理由から、現金OKとなったそうだ。昼休みなどには、ATMの前に長蛇の列が出来るそうだ。寮生が多いので、親がお小遣い代わりにお金を振り込んでくれるところもあったりするのだろうか。

 ちなみにその寮は、昔は46人部屋だったという。ウワサには聞いていたが、佐藤コーチに確かめるとその通りだった。しかしいまは、個室や二人一部屋など、大分環境が良くなったという。なお、佐藤コーチは明徳義塾中〜明徳義塾〜関西大の出身。吉川(ヤクルト)と同期で、甲子園にも出場している。

 取材は主にピッチャー指導について。「下(下半身)さえできれば、上は勝手についてくる」という話が中心だった。その下の使い方については、まずは軸足一本で立つところから始まる。まずは…というか、それが全てといってもいいかもしれない。明徳中のピッチャーはほんとにキレイに立っているのが印象的だ。

 全中優勝を果たした3年生は硬式ボールでキャッチボールをしていた。本当であれば、もう高校の練習に参加していいそうだが(中高一貫高は高野連により認められている)、高校で事件があったため、いまは中学で練習を積んでいる。

 中学の練習は15時半から18時まで。それ以上はできない。
 なぜなら、18時から19時まで食堂(1000人収容!)で夕食があるため。そして、寮生は19時までにお風呂にも入らなければいけないという。練習をしていては、ご飯も食べられない、お風呂にも入れない、となってしまうのだ。
 19時からも、自習や掃除など予定はびっしり。自主的に素振りなどをする選手はいても、チームとして夜練をすることは不可能だという(高校はまた別)。
 そして、就寝は22時半。朝は6時半起床。それを聞いて、「8時間も寝られるなんて、幸せだなぁ!」と思ったのでした(笑)。

 初めて明徳に行って、思った。
 このチームに、公立中学校が勝つには並大抵なことではない。環境が違いすぎる。言葉は悪いが、普通にのほほんと生活している公立中学校の生徒では、明徳に勝てないだろう…。背負っているもの、野球に対する意識が違いすぎる。
小学6年生で家を出て、山の中で暮らし、生きる。親に勧められようが、明徳から誘われていようが、「明徳で野球をやる」と決断するだけでもスゴイことだと思う。この日、取材をして改めて感じた。

 土佐銘菓「明徳羊羹」をいただきました(笑)。なぜに羊羹?!
 

 


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