みのるの「野球日記」
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2005年04月23日(土) インスラ&三塁エンドラン(神奈川大会4回戦)

 神奈川大会の4回戦を見るため、相模原球場へ。勝てば夏の第2シード以上が決まる。

■第1試合
東海相模 002350013|14
横浜隼人 400102101| 9
 
 隼人の先発・武田祐也とキャッチャー清水浩太のバッテリーが面白かった。武田は左のスリークォーターの技巧派。試合後に水谷哲也監督に聞いて分かったことだが、緑中央シニア出身で全国大会優勝経験を持つ。このときのキャッチャーは福田永将(横浜2年)、投手陣はもうひとり福山敦士(慶應義塾2年)も。小玉雄介(東海大相模2年)もシニア時代のチームメイトとなる。
 キャッチャーの清水は、鶴ヶ峯中の軟式野球部出身。『野球小僧』で何度か登場して頂いている榎屋剛先生の教え子だ。以前、榎屋先生と話したとき「隼人の正捕手、教え子だから見てよ。面白いリードするから」と言っていたのを試合中にフト思いだした。じつは、それまで、隼人のキャッチャーが榎屋先生の教え子だったことはすっかり忘れていたのです…。

 このバッテリー。何が面白かったというと、左打者の内角からカーブやスライダーを投げてくる。普通、ヨコの変化球はストライクからボールになるよう投げるものだが、隼人バッテリーはボールからストライクの変化球を頻繁に使っていた。特に4番の田中大二郎には徹底していたように思う。田中も「お!」とビックリしたような仕草を何度か見せていた。
 また、遊び球が1球もなかった。たとえば、右打者に対してカウント2−0となった場合、インローにスライダーを投げたり、あるいはインコースにズバッとストレート(決して速いわけではない)がきたり。
 
結局、勝負所で甘く入り、相模打線につかまってしまったが、コントロールがつけば面白い投手になりそうだ。

 榎屋先生の秘蔵っ子・清水。1回裏に何と3ランホームラン! びっくりした〜。
清水は、ピッチャーが渡辺瞬に代わってから、何度か怒ってました。自分に怒ったのか、渡辺に怒ったのか…。カウント2−0で、外のボール球を要求したにもかかわらず、渡辺のコントロールミスでド真ん中に。それを打たれたシーンがあった。その後、清水は「こっちだよ!」と外に外すようなジェスチャーを、大きな声を上げながら渡辺に見せていた。

 試合後、水谷監督に「清水、面白いですね」というと、「もうちょっと慎重に、石橋を叩くぐらいの気持ちでリードをしてくれればいいんだけどなぁ」と。
 でも、見ていて、面白いリードだった。

 5回から登板して、めった打ちを食らった渡辺瞬。今年の隼人のエース番号を背負う3年生だ。川崎市の住吉中学校の軟式野球部出身。
 水谷監督に「代える気はなかったんですか」と聞くと、即答で「全くない。うちのエースだから」。続けて、「みんなの前で恥をかいた。自分の力が足りないことが分かったやろう」。
 夏までの課題に対しては「投手陣の整備」と答えた水谷監督。昨年は3年生がレギュラー8人を占めていたため、「今年の隼人は落ちる」と新チームから言われ続けていた。それでも、何とか第三シードを獲得。水谷監督は「去年から亮太(鈴木)ひとりしか残っていない状況で、よくやってると思うよ」と少しばかり選手を褒めた。
 渡辺を代えなかったことも水谷監督らしい。夏なら別だが、いまはまだ春。エースの奮起に期待したい。

 
 センバツ帰りの相模は、エース小泉圭市を休養させ、控え投手3人の継投で乗り切った。二番手に出てきたのが2年生の竹澤雄一。中学時代は相模原市立内出中で、全中第3位の右腕だ。準決勝で磯部泰らがいた修徳学園中に、特別延長戦の末競り負けた。
 ずっと見たかった相模の竹澤。この日、中3の全中以来、久しぶりに見ることができた。まず3投手の中で、一番のデキ、そして安定感を見せていた。
 ただ、体が細い。中学生のときと変わっていないじゃん?!と思うほど。誰が見ても、細身だ…。筑川利希也(ホンダ)も高校1年の頃は、こんな体だったらしいが…。

 投球に関しては、アウトローのストレートがまずまず。そして、ドロンと落ちる独特のタテのカーブ。隼人の打者は立ち上がりこそ、このカーブをとらえていたが、それ以降は分かっていても打てない状態になっていた。隼人は昨秋にも竹澤と対戦して、抑えられている。隼人の榊原部長が「竹澤のカーブが全然打てなくさぁ」と嘆いていた。
そんなこともあったので、今日はカーブに対する対応を十分頭に入れていたはず。基本的にカーブかストレートの二種類しかないので、狙い球も絞っていたはず。それでも、「打ち込む」までにはいたらなかった。やっぱり、あのカーブは打ちづらいのだろうか…。中学時代も、カーブが竹澤の特長だった。
 結局、1回4失点で降板した内田亮介を2回から引き継ぎ、7回まで4失点という内容だった。

■第2試合
桐光学園 1021225|13
横浜商大 1202010| 6

 商大の4番松井淳が凄まじい打球を連発していた。確実性では桐光の4番岡山より上かも(ちなみに松井は港南区の日野南中出身。近くの学校なので、応援している)。
 桐光は湘南クラブ出身の1年生政野がスタメンデビュー。いかにも野球センスがある、というタイプ。まだ1年生なのでパワー不足の点は否めなかったが、どのコースにも対応したスイングをしていたので、これからに期待。1年生を使うのが好きな(?)野呂監督なので、夏のレギュラーもあり得る。

 序盤。商大が1アウト二三塁でエンドランを仕掛けてきた。三塁ランナーがスタート。結果はファウルだったが、ちょっと嬉しかった。というのも、硬式で三塁エンドランが見れたから(笑)。金沢監督は三塁エンドランやバントエンドランを結構多用する。
 以前、「三塁エンドラン出すの怖くないですか?」と聞いたら、「ミートポイントが手元に近い打者は、普通に打てばゴロになる」というようなことを言っていた。つまり、ポイントを前にして打つタイプの打者には、三塁エンドランは出さないということだ。

 面白かったのが相模の偵察隊の反応。
 三塁エンドランを見て、「何でバッター打ってんだ? サインミスだろ。スクイズのサインミスって書いておこう」。確かに、硬式野球で「三塁エンドラン」はあまり頭に浮かんでこないが…。



 この日で、夏の第二シード以上が決定。29日の準決勝が行われ、勝ったチームが夏の第一シード獲得となる。今年は横浜がノーシード爆弾なので…、横浜がどのゾーンに入るかで、神奈川の夏が変わってきそう。今年は抽選会見に行こうかな。一般人も会場に入れるらしいので。


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