みのるの「野球日記」
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2004年06月16日(水) 横須賀から甲子園

 本日は軟式クラブチーム・横須賀スターズ(神奈川)の本萱今朝信監督の取材。
 
 横須賀スターズは軟式クラブを代表する強豪チームで、夏の全日本少年軟式野球大会には8度出場している。一昨年は早坂圭介(横浜商工ー千葉ロッテ)が卒団生として初のプロ入りを果たした。
 今年も卒団生である横浜創学館(旧・横浜商工)の高橋徹(3年)がプロ注目の投手。昨日閉幕した大学選手権で八戸大の4番サードで出場していた内藤雄太(3年)も卒団生のひとり。もしかしたら、高橋ー内藤と2年続けて、スターズ出身者がプロ入りという可能性もある。

 この横須賀スターズのある横須賀市はまだ一度も甲子園出場校が出ていない。「日本の人口40万人以上の都市で、甲子園出場がないのは横須賀市だけ」という有難くない表現をされることもある。
 記憶では…、横須賀市の学校が近年もっとも甲子園に近づいたのは86年(近年ではないか…)。神奈川県立津久井浜高が夏の神奈川大会でベスト4にまで進出した。私は当時9歳。おぼろげながら覚えている。ただし、津久井浜が横須賀の学校だったと知るのはあとになってからだが。

 その横須賀市で、いま甲子園に一番近いといわれているのが湘南学院。数年前までは女子校だったが、共学にしてから運動部に力を入れ始めた。野球部やサッカー部の専用グラウンドを作り、強豪私立に負けない設備を持つ(ちなみに、湘南学院は女子サッカー部が全国レベル)。
 野球部は昨夏創部以来、最高成績となるベスト16に進出。5回戦で優勝した横浜商大に0−1で惜敗したが、「湘南学院」の名を県内に大きくアピールした。今年の春はプロ注目の三田智仁を擁してベスト16入り。第3シードで夏に挑む。

 さて、横須賀スターズの本萱監督。じつはもうひとつの顔がある。スターズの監督とともに、湘南学院の総監督を務めているのだ。現在の湘南学院・岡本監督は社会人野球時代の教え子にあたる。その関係もあり、湘南学院にはスターズの出身者が多い。去年のベスト16メンバーにも、スターズの選手がいた。

 先に紹介した、早坂、高橋、内藤の3選手は、横浜創学館(旧・横浜商工)の出身、あるいは在籍している。創学館は住所こそ、横浜市金沢区だが、最寄り駅は京浜急行線の追浜駅(or金沢八景駅)。横須賀スタジアムのすぐ側にあり、「ここは横須賀じゃないの?」と去年初めて学校を訪れたとき、思ってしまった。そのため、スターズの選手にとって、「横浜」創学館といわれても、意外に違い場所にある。
 ちなみに、横浜高校に進む選手も多い。横浜高校も最寄り駅は京急の能見台駅。京急に乗ってしまえば、乗り換えなしでいける。

 スターズは2年前、全国中学生軟式野球大会(IBA主催)で初優勝し、8月にはシンガポールで行われた第2回パンパシフィック大会に出場。決勝で中華台北に負けたが、見事準優勝を果たした。
「この代がみんな湘南学院に進めば、かなり強いチームになった」と本萱監督。しかし、主力選手は横浜、創学館、湘南学院などにばらけた。

 今後、湘南学院が本当に甲子園を狙えるようなチームになったとき、横須賀の中学生が京急に乗って横浜に出るのではなく、地元にとどまるかもしれない。そんなことを思った。いずれにしても、横須賀市の高校が甲子園に出場するには、スターズも湘南学院も指導する本萱監督の力が大きいのは間違いない。

 横須賀スターズは19日の土曜日、全日本少年軟式野球大会の代表決定戦を行う。相手は同じ横須賀の池上中。先日の春季神奈川大会で準優勝を遂げた中学だ。チームを指導する河合先生と本萱監督はお互いによく知る間柄で、「やりづらいなぁ」と本萱監督。3年前にも決定戦で対戦しており、そのときはスターズに軍配があがっている。じつは、スターズには池上中の生徒も主力選手として在籍している。そのため指導者だけでなく、子供たちにとってもやりにくい相手である。

 高校野球では横浜市や川崎市、相模原市、藤沢市などに差を付けられている横須賀市だが、このように中学野球では神奈川トップレベルの力を持つ。新興勢力の湘南学院が、全国最激戦区の神奈川で頂点を極めるのは容易なことではないが…、いまのように中学野球からしっかりと土台を作っていれば、いずれ、甲子園が見えてくるかもしれない。
 


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