みのるの「野球日記」
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2004年03月20日(土) 全日本からセンバツへ(1)

 部活動に加え、地域の選抜チームやクラブチームも出場可能な全日本少年軟式野球大会。毎年8月に横浜スタジアムで開催され、過去にはイチローも出場した大会として知られている。

 01年の全日本は優勝:二見中クラブ(三重)、準優勝:明徳義塾中クラブ(高知)、ベスト4:東風平中クラブ(沖縄)、神吉クラブ(兵庫)という上位の成績。すべてクラブという名が付いてはいるが、学校の部活動と考えてよい。登録上、「○○クラブ」となるだけで、部員はすべて野球部の生徒である。
 優勝を飾った二見中のエースは江川智晃。現在、宇治山田商(三重)のエースを務め、プロからも注目される逸材に育った。今回センバツに出られないのが、非常に残念…。ちなみに二見中では「1番ピッチャー」という打順だった。

 ちょっと話は逸れるが、02年全中準優勝の玉城中(三重)は二見中と同じ地区にある中学校。ともに全国レベルの力を持ち、互いに競い合っている。昨夏、甲子園に出た宇治山田商には全中準優勝時の玉城中のメンバーもレギュラーとして活躍していた。この地区は非常に野球が盛んで、少年野球を見ても昨年、玉城スポーツ少年団が少年野球の日本一を決めるマクドナルド・トーナメント(毎年茨城で開催)に出場している。力のある選手が他地区に流出せず、江川のように地元に残れば、宇治山田商が甲子園の常連として躍進していく可能性もありそうだ。

 その江川率いる二見中クラブに決勝で負けた明徳義塾中。こちらのメンバーは前回の日記で取り上げた鶴川将吾ら。もし、全日本も制していれば、全日本と全中の中学野球2大タイトル制覇であった。これは甲子園の春夏連覇よりも難しい。そもそも、地区によっては両大会の出場を認めていない地区があり、関東地区などはそれに該当するからだ。
 あとは日程の問題もある。01年は全日本が8月13日から16日、全中が8月21日から24日と日程的に出場が可能だった。だが、今年は全日本が8月23日から26日、全中が8月20日から23日。となると、必然的に同時出場は不可能となる(全中でわざと早々と負けてしまえば、可能とはいえるが…。連盟がそれを許すとは思えない)。
 しかし改めて考えると、13日から16日まで横浜で4試合をこなし、場所を岡山・倉敷に移して21日から24日まで4試合を行なうとは中学生にとって尋常なことではない。しかも、全中、全日本とも最終日は準決勝・決勝をダブルヘッダーでやる。甲子園ではないが、成長期の中学生の大会なのだから、もっと日程を緩くできないのだろうか…。

 さて、ベスト4で明徳義塾中に0−3で敗退した神吉中クラブ。エースは礒野剛徳、今大会報徳学園の背番号1を着けて出場する。全日本では鶴川に投げ負けたが、甲子園でのリベンジなるか。互いに勝ち進めば準々決勝で対戦となる。また神吉中クラブの2番センターで出場していた田代浩之も報徳の控え外野手としてメンバー入りを果たしている。

 ベスト4以下のチームでは、準々決勝で神吉中クラブに0−1で敗れた城北中クラブ(佐賀)の4番センター飯田尚樹が佐賀商の4番ファーストとして出場する。昨秋の公式戦、3割6分4厘、2本塁打を放った4番。横浜スタジアムでは礒野の前に完封負けを食らったが、甲子園ではどうか。ともにひとつ勝てば、2回戦で対戦となる(礒野ではなく片山が投げる可能性の方が高いけど…)。

 中国地区代表の岡山クラブは準々決勝で明徳義塾中に0−6で完敗。鶴川に2安打に封じ込まれた。先発投手として鶴川に投げ負けたのが花房圭。彼は岡山城東の5番打者としてセンバツに臨む。また花房とともに、主軸を打っていた大崎健士郎も岡山城東の3番打者として出場する。なお、岡山クラブは倉敷市、玉野市らの選抜チームで全日本の常連。岡山城東には毎年のように主力選手が進んでいる。
 ちなみに、この岡山クラブに中国大会の決勝で0−1と惜敗したのが松永ヤンキース(広島)。1番セカンドを打っていたのが天才打者と謳われる上本博紀、広陵高の主将である。松永ヤンキースは選抜チームではなくクラブチーム。シニアやボーイズなど硬式のクラブチームの軟式版と思えば分かりやすい。主に練習は土日だけである(上本は学校では卓球部に入っていた)。松永ヤンキースも全日本の常連として知られ、準優勝の経験を持っている。

 
 なお、前年に行なわれた00年の全日本は、平野貴志(桐蔭学園ー法政大)率いる桐蔭学園中が2度目の全国制覇、準優勝が岡山クラブという成績であった。出場チームのメンバーを見ると、控え選手として増穂中クラブ(山梨)・水野隼人(甲府工業エース)、門真クレイジーボーイズ(大阪)・岩見優輝(熊本工業エース)らの名前が目に留まる。
 が、長くなりそうなので、続きは次回…。


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