最新の『野球小僧』に日大・館山投手(20日のドラフト会議でヤクルトから3巡目指名)のインタビューが掲載されている。その中で、ピアノについて語っている。 「3歳のときから小学6年までピアノをやってましたんで……。だから肩が強いって、よく言われるんですよ」 ピアノと肩の強さについて訊かれると、「インナーマッスルが強くなる。ピアノやってたおかげで、地肩が強いのかな」。館山は3月に右肩を手術しているが、そのときは「リハビリで本気でピアノをやろうと思って、ピアノ教室を探した」と、話している。
野球選手とピアノといえば、巨人の桑田投手が有名だ。右ひじを手術した後、リハビリの一環として、ピアノを習い始めた。指先の感覚を失わないようにという意味があったと聞く。
館山の話によれば、日大の三塁手・村田(横浜から自由獲得枠で指名)も中学までピアノをやっていたらしい。村田は高校時代(東福岡)、エースとして甲子園に出場。日大進学後は強肩内野手として活躍した。
私も小学1年から小学4年までピアノを習っていた。でも、小学5年に上がる頃、母親に「ピアノは疲れるから、エレクトーンに替えたい」と頼んだ。願いは聞き入れられ、中学1年までエレクトーンを続けた。
エレクトーンに替えたのは、ピアノより楽だと思ったからだ。ピアノは小さな音を出すだけなら、軽く叩くだけでも出る。でも、強弱をつけようとすると、かなりの力で鍵盤を叩かないと「強」を出すことができない。 しかも、弾くときの姿勢も辛い。当時の先生には、「手のひらと鍵盤の間に卵をひとつ置くような気持ちで、鍵盤を叩きなさい」と言われた。私はそれが辛くて、手のひらがすぐに鍵盤に付くぐらいの小さな隙間で、弾こうとしていた。 エレクトーンは、それが正確が弾き方かは分からないが、鍵盤の上に手を置くだけで十分。楽に音を出すことができる。楽を求めて、私はピアノを止めた。
もうひとつ。指を動かすことで大脳、特に運動野が刺激されるという。大脳は10歳までに確立されると言われており、小さい頃にやればやるほど良い。積み木をはじめ、もちろんピアノも大脳の刺激には最適である。ボケ予防のために、60歳になりイチからピアノを始めさせる、老人ホームや病院もあると聞く。それだけ、ピアノが運動野にもたらす力は大きい。
野球をやめてから、指導者の話を聞いたり、トレーニング関係の本を読む機会が増えた。現役時代に知っておけば……、と後悔することばかりだ。 もし、子どもができたら……、まずはピアノをやらせようかなとちょっと真面目に思っている。親バカ?(笑)
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