2002年08月13日(火) |
中学野球 相模原市の強さ(2) |
相模原市の学校は県大会出場や関東大会出場ではなく、目標を「全国大会出場」に置いている。東林中や上溝中においては、全国出場を飛び越えて、「全国制覇」を目標としている。東林中の練習着の背中には「全国制覇」、帽子のひさしの裏にも「全国制覇」と書かれている。全国制覇を目指している中学生など、全国に一握りしかいないと思う。 いつも試合を行う近隣の中学が関東大会や全国大会に出場する。相模原市の中学にとっては、全国レベルの中学と試合をする機会が他の市よりも非常に多いといえる。 県大会を一緒に見ていた友人が試合中「やっぱり相模原の学校は強いんだよね。東林中って強いよね」と話していた。友人はいつもいつも東林中の試合、練習を見ている。言い換えれば、東林中のそれしか見ていない。必然的に相模原市の学校との試合を見ることが多い。相模原市の大会では苦戦していた東林中が、県大会になると比較的楽な試合で勝つことができる。
県大会に出場してみて、自分たちの強さに気付く。相模原市内で切磋琢磨し、レベルアップしてきたことが、市を出たときに発揮される。
今年の関東大会で上溝中が優勝を決めたあと、県大会の決勝でその上溝中に負けた東林中の佐相先生に「上溝が優勝して、『おめでとう』と言って良いんですか?」と訊くと、「おめでとうで良いよ。これで相模原市の学校に刺激を与えてくれる。また上溝を目指して、他の学校がレベルアップしていけば良いんだよ」と話していた。
関東大会を制し、全国に出場する強豪校が同じ市内にいる。選手にとって、また指導者にとっても、これ以上のお手本はないと言える。
他にも相模原市の強さを探ると、「少年野球のレベルの高さ」「指導者の情熱、意識の高さ、育成のうまさ」が挙げられる(指導者については、『東林中学、全国への道』の中で触れていきたいと思っています)。
現在、桐光学園のエースとして活躍する清原尚志は、東林中でも2年の夏からエースとして投げ、平成10年11年と神奈川県大会2連覇を飾った。平成10年には関東大会でも優勝し、仙台で行われた全国大会では3位に輝いている。 エース清原を攻守で支えたのがショートを守っていた佐藤健介だ。東林中卒業後、桜美林に進学し、この夏は1番センターで活躍し、優勝に貢献した。
ふたりは2日後の夏の甲子園2回戦で対戦する。
桐光学園と桜美林。清原と佐藤を含め、ベンチ入り16名のうち相模原市出身者は、両チームぞれぞれ以下の6名ずつ。
<桐光学園> 1 清原尚志 (東林中) 軟式 3 佐藤宏樹 (内出中) 軟式 5 照沼佑時 (大野台中)硬式 相模原ホワイトイーグルス 10 吉田干城 (若草中) 硬式 相模原ホワイトイーグルス 12 伊東浩邦 (上鶴間中)軟式 16 飯塚 翔 (清新中) 硬式 相模原ホワイトイーグルス
<桜美林> 6 花房 誠 (大野北中)軟式 7 照山忠幸 (旭中) 硬式 相模原ホワイトイーグルス 8 佐藤健介 (東林中) 軟式 9 大内 圭 (中央中) 軟式 13 森下和也 (大野北中)軟式 15 熊谷英敏 (大野北中)軟式
15日に行われる桐光学園対桜美林。 相模原市が生んだ甲子園球児が対決する。
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