みのるの「野球日記」
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2002年04月05日(金) 甲子園とお金

 高野連のホームページを隅から隅まで読むと、興味を惹かれる内容が多く載っている。甲子園大会に出場する選手の旅費や滞在費についても詳しく記されている。(以下抜粋)

出場選手の旅費、滞在費
 1校18名(選手16名、責任教師1名、監督1名)を限度とし、参加実人員には次の通り旅費と滞在費補助金を支給する。
 A、旅費はその代表校の所在地より大阪までの往復普通運賃(特急、急行、新幹線料金を含む)汽船は普通二等の乗船賃を支給する。北海道、沖縄県からの代表校には航空費を支給。
 B、滞在費は3月23日より、出場校の最終試合出場日までの日数に対し1日1名7,500円を支給する。また、同日数分の滞在雑費(練習場交通費、通信費など1日1校20,000円)を支給する。

 これを今大会に当てはめて計算してみる(旅費は各地区によってバラツキがあるので省く)。滞在費は1日1名7500円を18名で計算すると、1校1日で13万5千円。大会を通じて計算すると、3766万5千円になる。雑費の1校1日2万円も大会を通すと558万円になる。滞在費、雑費を合わせると、4324万5千円。それだけのお金が高野連から各校に支給されている。
 
 仮に旅費を往復平均で1人3万円(1校54万円)で計算すると、32代表校で1728万かかる。上記の滞在費、雑費を合計すると6052万5千円になる。32校が参加するセンバツで6000万を超えるとなれば、49代表校の夏の選手権では1億近いお金が高野連から支給されていることになる。

 現在全国大会でベンチ入りできる選手は16名と決められている。これまでのベンチ入り選手の変遷を見てみると、(15年11名)⇒(28年14名)⇒(78年15名)⇒(94年16名)となっている。
 15名からひとり増やすまでに、じつに16年もかかった。14名から15名までは何と50年だ。こう考えると、16名から17名になるのは2010年以降だろうか。

 ベンチ入り選手を増やすことについて、高野連の方が「これ以上は財政的にも難しい」と答えていた記憶がある。
 では実際、ひとり増やすとどれだけのお金がかかるのか。もし今大会、17名のベンチ入りだとすると、
(旅費54万円)+(滞在費209万2500円)=263万2500円
 ベンチ入りをひとり増やすと、これだけのお金が必要となる。
 
 でも、甲子園の入場料を各席100円ずつ上げたり、外野席を100円にしたりすることで、容易に解決できるのではないか。今までタダで入れた外野席が100円になっても、それによってベンチ入り選手が増えることを知れば、ファンも怒ったりすることはないと思う。

 47ある地方大会のベンチ入り選手枠を調べてみると、20人枠が27、18人枠が20ある。予選を勝ち抜いたメンバーを最大で4人削らなければならない。
 聞くところによれば、甲子園出場が決まったその日の夜には、「16人のメンバーを早く決めてくれ」と大会ガイドを発行する主催新聞社から催促が来るそうだ。このメンバー選考に携わったことがある監督は、「ひとりやふたりなら、何とか自費やOB会費を使ってでも甲子園に連れて行きたい」と話す。それだけ、一緒に戦った選手を切るのは心が痛む行為なのだ。

 今大会、仮にベンチ入りが17名だとすると、約6315万7500円ものお金が高野連から各校に支給される。高校生の野球大会で、6000万以上のお金が動いている。
 ちなみに雨で順延となると、それだけ高野連の負担がかさむ。多少の雨では中止にならない事情がわかる。参加している高校としても、応援団の滞在費などで約500万は余計にかかったりする(決勝に行くような学校は大会を通じて8000万ぐらいかかると言われている)。
 
 と、センバツが閉幕した途端、お金の話を持ち出すと怒られそうだが、実際にこれだけのお金が動いてると知ると、ちょっと複雑な気持ちになる。高校生の全国大会に6000万円以上のお金が動く。やっぱり異常なことだろうか・・・。

 ※滞在費の計算等は私独自のものです。正確ではないので、あしからず。


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