CMがとても気になる映画ですよね。
単に暗い話だろうと最初は特に気に留めていなかったけど、あのCMでの松たか子のドッカーンという台詞と、踊る生徒たちが気になってしまって。
何かの番組で松たか子が、冒頭から三十分くらい松がずっと話をしていると言っていたけれど、本当にずーっと松たか子が喋ってる。 教師が喋っていても気にせず好き勝手なことをしてる生徒たちの無関心さが怖い場面だと思った。
全体的に、女の執念と、母親のある種の愛情と、集団心理の恐ろしさが占めている感じ。 無知と無邪気で悪意を誤魔化しているような子供たちも結構怖いものがある。
実際、こんな感じだよね子供って。 教師の告白から、愛娘を殺した少年たちへ、或いは殺人者に対しては何を行ってもいいという免罪符を得たようなね。
教師自身も、娘の復讐のためにえげつないことを計画したものだと思う。 自分が当事者になった場合、同じようなことをする可能性がないわけじゃないと思うけど。
話は淡々と進みます。 教師自身が声の調子を抑えて話すので余計にそう感じるかも。 感情の起伏の無さが余計に薄ら寒い。
音楽も良くて、この映画では音楽はかなり重要な位置づけがされているよなあと感じました。 違和感がなかったのかな。どこで何が流れてきても、非常にすんなり耳に入ってきたというか。 どの曲もぴったりの選曲だと思う。違和感を感じないっていうところがもう、何ていうか凄い。大抵、ん?って思うことはあるのに。それか、曲の方に気を取られてしまうことが。 今回はそれがなかったなあ。
松たか子と木村佳乃は素晴らしかった。 松のあの泣き方と、その直後の世界も自分も何もかも突き放したかのような一言の呟き方が何とも言えない。 木村の鮮血を顔に浴びるシーンは、どこかで見たなあこういう場面(ジャンゴでね)と思ったりもしたけど(笑) 木村佳乃の叫び方っていいなあ。あの恐怖感は結構くる。
最後のスタッフロールを見たとき、新井浩文と高橋努はいったいどこに出てきていたんだろうと思いました。 多分高橋努は戸倉先生だと思うんだけど。 あまりに一瞬だったせいで確認ができませんでした。
結論。 年齢制限されてる理由がよくわかる。
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