加藤のメモ的日記
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2016年02月02日(火) マイナンバー制度はあなたの資産を丸裸にする ��

国税の悲願達成

日本の納税は、自己申告にもとづいて税金を支払う「申告納税」が原則だった。しかし、マイナンバーの導入によって、「賦課課税」に変わる。「『賦課課税』になるとはつまり、これからはおかしなてんがあればすぐに税務署から『税金を納めなさい』という連絡が来るということです。どこの株をいくら持っているか。土地やマンションを持っているか。その賃貸収入はいくらか。そして、そこからいくら税金を納めているか。ゆくゆくは全部わかるようになるでしょう。口座をいくつ持っていてもムダです。

マイナンバーとは、税金だけではなく株や不動産といった有形無形の資産を国が把握し、一銭たりとも税金の取り漏らしがないようにする制度。情報へのアクセスは格段に容易になり、国税にとって『最強の武器』になります。(赤池氏)確かに、これまで脱税や不正受給をしていた者を取り締まるには有効かもしれない。保険料の支払いや確定申告の際の、複雑な手続が解消されるというののも事実だ。しかし、ことはそれだけでは済まない。国民の側からすると、これまでは黙認されていた細かなカネの流れがすべて国に監視されるようになるのだ。

たとえば資産家のAさんが亡くなったとする。Aさんは複数の駐車場やマンションなどを持ち、財産の相続評価額は3億円。相続人であるAさんの妻と長男、長女の3人は、相続税を申告し納税した。しかし実は、長く体調がすぐれなかったAさんは、亡くなる2〜3年前から、自分の預貯金を3人に分配していた。Aさんが贈与した金額の合計は3人それぞれに1000万円ずつ。複数の口座に少しずつ振り込んでいたので、これまでなら国税に捕捉されることのなかったカネだ。だが、マイナンバーが導入されれば、いくつの口座に分かれていようと、Aさんがいつ、誰に、いくら送金したか一目瞭然となる。

Aさんが亡くなってからしばらくしたある日、税務署の訪問を受ける妻。「○○銀行△△支店の口座をお持ちですね。通帳を見せてください」。その言葉に従ったが最後、申告漏れの追及が始まるのだ。Aさんの妻が受け取った1000万円は、贈与の申告をしていないため遺産に加算され、40%の相続税、つまり400万円を追徴課税されることになる。「相続税の申告漏れが発覚したケースのうち現金預金は36%です。これがマイナンバーによって補足できるんですから、国税が目の色を変えるのは当然です。巨樹地から離れた場所にあるいわゆる『疎開預金』も判明するわけですからね。国税の『悲願』が達成するといってもいい」(元国税の税理士・武田氏)

サラリーマンの夫を持つB子さんのケースでも隠し事がバレることになる。B子さんはスーパーや飲食店などで掛け持ちアルバイトをしている。子供ができた時の養育費に充てようと、B子さんは熱心に働き、その年収は合算すると扶養控除の対象となる103万円を超えている。これまでは、バイト先が複数の場合、納税状況の調査に手間がかかるため、税務署は見て見ぬふりをするケースも多かった。しかし今後は、マイナンバーによって口座と収入が照合され、控除の対象外であると即座に通達が来る。当然、副業も丸裸にされる。

務めている企業に対し、従業員はマイナンバーを提出しなければならない。そのため、副業で儲けていて、その収入分を含んだ住民税を自分で納税しているなら、税務署にも会社にも副業がバレることになる。社会保険労務士で北見式資金研究所所長の北見が語る。「会社の天引きではなく、納税をすべて自分でやる『特別徴収』というものをやればバレないかもしれませんが、そんなことをする会社員はいない。仮にそれをやっても、社内で非常に目立ってしまう。そうなると、泣く泣く副業をやめて、経済的に困窮してしまう人も出てくると思います」会社にマイナンバーを提出しなければどうか。北見氏が続ける。「確かに、提出しなくても当面は処罰の対象にはなりません。内閣府の担当にも、『提出しない場合は懲戒解雇していいのか』と問い合わせたら、『それはできない』と言われました。ただ、『会社は提出を強制はできる』とも言っていた。すでに矛盾をきたしているのは、法制度すら明確になっていないからでしょう」



『週刊現代』7.11


加藤  |MAIL