加藤のメモ的日記
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| 2014年10月11日(土) |
世界が見た安倍政権 �� |
ところがここにきて、にわかに潮目が変わってきたのである。在来25年のジャーナリスト・飯塚真紀子氏が解説する。「そのきっかけは、朝日新聞の慰安婦問題と原発問題に関する訂正記事の一件でした。確かに朝日新聞に非はあったと思いますが、その後、安倍政権が後押しする格好で、ヒステリックなまでの朝日叩きが日本で展開された。それによって国際社会はますます右傾化していく恐ろしい安倍政権というイメージを強くしはじめたのです。」
だが、当の安倍首相は先週、そんな世界の空気を察することもなく、意気揚々とニューヨーク外交に明け暮れた。9月22日にはコロンビア大学を訪れ、アメリカ人学生たちの前で自慢げに語った。「ニューヨークは、私がかってサラリーマン時代に勤務したことのある懐かしい街です。私の父(故・安倍晋太郎元外相)は、外相時代の3年8カ月間で、46カ国を訪れました。だが私は、今年初めの南アジア訪問で、就任以来の訪問国数が49カ国となり、父の記録を塗り替えました」
また、翌9月23日には、日本貿易振興機構主催の投資セミナーで、アメリカ人投資家たちを前に、次のように豪語した。「アベノミクスは、日本を生まれ変わらせる挑戦です。日本を覆っていた暗い重い空気は変わり始めています。アベノミクスはいよいよ第二章に入るのです」安倍首相の訪米に随行した記者が語る。「安倍首相の現地での演説を傍らで聞いていると、ますます自己陶酔型になってきたのが特徴的でした。我々日本人が聞いていても『そうかなあ?』『本当かなあ?』とも思えるような内容が多かった。ましてやアメリカ人たちは、半信半疑で聞いていたように見えました」
ニューヨークの日系ライオンズクラブ会長のマイク・アイダ氏も証言する。「アメリカ人投資家たちは、ますます右傾化していく安倍は、日本を右翼国家にしていくのではないか。再び戦争の道に走るのかと強い危惧を抱いているのです。しかし、そこに対する首相の解答はなかった」
安倍政権が朝日批判を率先
こうした世界の声を聞く耳を、安倍首相が持っているとは思えない。内閣改造で支持率アップにも成功した安倍首相は、裸の王様よろしく、国内では独裁体制を固めつつあるからだ。首相官邸関係者が語る。『総理は、非常にいい感じで9月29日からの国会を迎えることができた』と、我々に語っています。その最大の理由が、長年の天敵だった朝日新聞を退治したことです。総理執務室では毎朝、秘書が産経新聞を一番上に置いて、朝日新聞を一番下に置くという不文律があります。しかし最近は、朝日の度重なる謝罪記事や左遷人事がよほど楽しみのようで、朝日を真っ先に開いたりしています」
実際、最近の安倍首相は、舌鋒鋭く朝日批判を連発している。朝日新聞が慰安婦問題に関する検証記事を出した4日後の8月9日には産経新聞の単独インタビューで次のように語った。「朝日新聞が取り消した証言について、事実として報道されたことによって2国関係者に大きな影響を与えたわけです。その報道によって多くの人達が悲しみ、そして苦しむことにもなっていくわけです」
内閣改造から3日後の9月6日にも。再び産経新聞の取材に応じて語った。「誤報がどのような結果を招いているか、きちんと分析する必要があります。日韓関係に大きな影響を与えたのは事実だと思います。誤報で多くの人が苦しみ、国際社会において日本の名誉が傷つけられている」だが、皮肉なことに、安倍首相が朝日批判に熱を入れれば入れるほど、海外は日本政府に対する不信感を増幅させるという現象が起こっているのだ。
『ファイナンシャルタイムズ』(9月12日付)は、東京発で次のように報じた。〈日本のナショナリストたちは長年、朝日新聞を歪んだマゾ的な歴史観を伝えていると非難してきたが、その声は、安倍首相のバックを得て、最近さらに大きくなっている。そんな中、安倍首相は、日本の過去の歴史にプライドを吹きこむことを、自らの重要な使命と考えている……〉記事を読むと、朝日は失墜の機に乗じた安倍政権の急速な「右旋回」を世界が警戒している様子が伝わってくる。
『週刊現代』10.11
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