加藤のメモ的日記
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| 2013年09月07日(土) |
中国・韓国の怨念 �� |
いまだ[敗戦国」のまま では、アメリカとの信頼関係構築の失敗だけが、安倍首相の外交敗北の原因なのか。もう一歩踏み込んで考えてみると、安倍首相の参拝見送りは、とどのつまり、日本の対中国、対韓国への対抗がアメリカの庇護と意向によって左右されるという戦後日本の政治機構から抜け出すことができないところに原因がある。
靖国参拝を実行した小泉元首相にしても、アメリカの支持で中韓の批判を受け流すことはできても、新たな外交関係を樹立したわけではない。気鋭の社会思想学者の白井・文化学園大学助教は著書『永続敗戦論』の中で、そうした戦後日本の枠組みを、次のように解剖して見せた。〈アジア諸国に対する排他的ナショナリズムの主張は、意識的にそうでないにせよ、日本に駐留する米国の圧倒的な軍事力のプレゼンスのもとで可能になっている。日本が東洋の孤児であり続けても一向に構わないという甘え切った意識が深ければ深い程、それだけ庇護者としての米国との関係は密接でなければならず、そのためにはどのような不条理な要求であっても、米国の言い分とあれば呑まなければならない、という結論が必然的に出てくる。
こうした構造から愛国主義を標榜する右派が「親米右翼」や「親米保守」を名乗るという、言い換えれば外国の力によってナショナリズムの根源的アイデンティティを支えるという極めてグロテスクな構造が定着してきた〉だとすれば、中韓の攻勢によって、アメリカが日本の首相の靖国神社参拝にストップをかけたことは、日本の戦後保守政治のアイデンティティを根底から揺るがす事態である。だからこそ、安倍首相は、真の保守政治家としての真価が問われているのではないか。
加瀬氏はこう指摘する。「私は米国が反対しても参拝すべきだったと考える。現在の日中、日韓関係をみると、参拝してもこれ以上悪くなることはあり得ない。国を守るためには国民の精神の自立が不可欠で、こんな形で参拝を見送れば自立心を自ら否定することになる。行くべきでした」正論だろう。
安倍首相が靖国神社を参拝し、中韓の従軍慰安婦批判や領土要求に対して、それが言われのない中傷であることを国際的に正面から反論する。それを国際社会に説得力を持って受け入れられる環境をつくることさえできず、米国にいわれて”キャン”と鳴いたことが最大の外交敗北なのである。
中韓が日本叩きの最大の武器にしている前述の慰安婦問題では、すでにアメリカの下院をはじめ、カナダ、EU、オランダ、台湾、フィリピンなどの議会が次々に日本非難決議を採択し、その動きは各国の地方議会にも広がっている。このままでは日本〈国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う 〉(憲法前文)どころか、今後「セックス・スレイブ国家」の汚名を着せられ、東アジアだけでなく、世界での発言力が大きく低下するのは間違いない。それこそまさに「第2の敗戦」ではないか。
『週刊ポスト』8.30
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