加藤のメモ的日記
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2009年12月30日(水) 普天間移設

普天間は海兵隊の基地。海兵隊といえば米軍の「切り込み部隊」。常に最前線に出て行く戦闘部隊だから、日本本土など沖縄の外に出てしまうと、台湾海峡や南シナ海をカバーすることができなくなる。米軍のアジア戦略上、沖縄が必要なのだ。「海外移転」を米軍が呑むはずがないことに無知だった。

また嘉手納は空軍基地である。海兵隊と空軍の一体運用は無理な話。「二つの基地を統合すれば」という提案も少々幼稚。これではオバマ政権の目は日本を通り越して中国に向くわけだ。オバマ大統領の演説は、オバマは東京で演説しているくせに、「中国との協力関係は、我々が経済を活性化させようとする努力において極めて重要だ、と語っている。

彼の視線の先にあったのは、北京にいる中国首脳だったのだ。何といっても、米国製品を大量に買ってくれるのは中国。米国民の生活は安い中国製品がなければ成り立たない。米国債を世界で一番大量に持っているのも中国。いつの間にかアメリカは中国抜きでは生きられない国になっていた。中国に秋波を送るのは当然であるのだ。


中国は2010年、ついにGDP(国内総生産)で日本を抜き、アメリカに次いで世界2位に浮上する。米中関係とは、GDP1位と2位の国家が抜き差しならぬ関係になるということになる。EUの経済的影響力は中東にも及んでいる。2009年12月に起きた「ドバイショック」がそれだ。中東の金持ち国アラブ首長国連邦のドバイの政府系企業が、「金なら返せん」と宣言して大騒ぎになった。

あそこに金を貸していたのはヨーロッパの金融機関である。金持ち石油大国と思われていたUAEですら、ヨーロッパの資金がなければ開発が進まないことが歴然としたのだ。
一方、ヨーロッパにしても、中東経済が発展してくれないと困ることになる。今後はヨーロッパと中東の相互依存関係が一層進み、一蓮托生の関係になるだろう。




『週刊ポスト』


加藤  |MAIL