加藤のメモ的日記
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2009年12月17日(木) ドルが大暴落する

●ドバイショックによる円高で、輸出産業は一挙に利益が数百億円も吹き飛ぶ恐怖を味わった。しかし、日本企業を待ち受ける苦境はそれどころではない。元ソニー常務の天才エンジニアが提言する。


アメリカでも日本でも、かって製造業が隆盛をほしいままにしました。私は、それを身をもって体験してきた多世代です。テープレコーダー、トランジスタラジオ、テレビ、そしてレーザー技術もすべてアメリカの発明品です。そのアメリカで、今やGDP(国内総生産)に占める製造業の割合が70年代の半分にまで落ち込み、12%を切っています。

GMの車は品質でも価格でも国内競争力を失い、政府の巨額の支援のもとに再生を図っています。製造業全体の凋落の中で、自動車産業だけが救われるのは難しい。アメリカの自動車産業は、非常にすそ野が広く、根が深い産業ですから、アメリカ経済全体に致命的な打撃を与えるのは必至だと見ています。そうなると、自動車産業の破綻をきっかけにして‘12年ごろにはドルの信用失墜と大暴落がありうると考えていました。

ドルの大暴落とは、具体的にいうと「1ドル50円の超円高ドル安時代」です。ドルは穏やかに下がり続け、どこかの時点で急激に下落して50円を切ると予想していました。しかし今回のドバイ・ショックによって、その時期が大幅に早まるかもしれません。いつ1ドルが50円時代が来てもおかしくな。

現在の株式市場、為替市場は極端にギャンブル化が進み、ちょっとした徴候に過剰に反応して、未来を先取りして多くの投資家が雪崩をうって一方向に進むという傾向があります。誰かが「ドル売り」に向かって動き出せば、みんながいっせいに売り、暴落が始まる。

ケインズは「一国の資本の発展がカジノでの賭け事の副産物になったら、何もかも始末に負えなくなる」と警告していますが、そのとおりりのことが今起きているのです。「1ドル50円時代」になると、資本主義社会そのものが大きく変わるパラダイムシフトが起こると思います。


『週刊現代』


加藤  |MAIL