加藤のメモ的日記
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地球から眺めた太陽と月は同じ大きさに見える。そのため人類は長い間、この二つの天体は同じ大きさをしているものと信じ続けてきた。太陽と月が同じ大きさに見えるのは、月がちょうどそのような位置にあるからである。月は太陽の400分の1の大きさである。地球から月までの距離は、不思議なことに太陽から地球までの距離の400分の1である。こうした位置関係にあるので、太陽と月は同じ大きさに見えるのだ。
皆既日食も太陽と月がぴったりと重なるために起こるのはいうまでもない。この「あまりにもよくできすぎている偶然の一致」を説明する天文学的理由はどこにもない。つまり、なぜそうなっているのかは、どうも理解のしようのないことなのである。月が地球に捕獲されたものと考えるにせよ、月が地球からちぎれてできたにせよ、地球からの太陽と月の見かけが全く同じ大きさになる可能性はほとんどゼロに等しいのだ。何かが月を一定の速度と位置を正確に保つようにしているのではないか―そう考える人達もいる。というのは観測と一致する月の運動を正確に計算で出すことができないからである、月は地球の引力だけでなく、その200分の1の力を太陽から、また2.000分の1の力を他の惑星から受けているため、その運動は相当複雑なものとなる。あの偉大なニュートンですら、観測と一致する月の運動理論をつくることができなかったほどである。
現在最も精密な月の運動理論はブラウンの式だが、これをもってしても現実の月の動きは必ずそこからずれてしまう。他の考えられるあらゆる要素を入れて修正に修正を重ねてみても、どうしても観測値とはずれてしまうのである。ということは、月にはいまだ私たちのうかがい知ることのできない未知の力が働いている、ということなのである。偶然にしては、あまりにもよくできすぎているその見かけの大きさ、そして自然な力の作用のデータだけではとらえられきれないその運動……。月とはいったい何者なのだろうか?
アメリカのアポロ計画では、6回の月探査によって380キログラムの月の石と土が持ち帰られた。その分析結果は、まさしく私たちの常識を粉々に打ち砕くに充分なものであった。まず第一にはその驚くべき古さだ。地球で発見された最古の石は37億年前のものといわれるが、最初の月旅行で「静かの海」から持ち帰られた石の中には、なんと43億年前のものがあったのである。
それだけではない。地球と太陽系が誕生した46億年前よりも古い石までもがあったのである。NASAの公式の発表では月の年齢は46億年で地球誕生とほぼ同じとされているが、多くの研究所や学者のサンプル分析によれば、月の石にはさらに古いものもあることがわかっている。その中には、53億年前のもの、70億年前のものなどのあることが科学雑誌、天文雑誌などで専門家によって報告されている。さらに信じがたいことにアポロ7号の飛行士が持ち帰った2個の石は。実に200億年前のものだと言う分析結果もあるのだ。200億年前という、この考えられないほどに古い年代の意味は重要である。というのは、今のところ推定されている宇宙の誕生の時期に当たるからである。この報告が正しいとなると、月はこの宇宙の創世のときからある、宇宙最古の天体ということになる。
いずれにしても、地球や太陽系が生まれる以前から、月が宇宙のどこかにあったことは確かなことのようなのだ。その月がいつしか太陽系にさまよいこみ地球に捉えられたのだろうか?そう考えると、今度は軌道の問題などのさまざまな矛盾を抱え込まなくてはならなくなる。「親子説」はもちろんのこと「捕獲説」にしても合理的に説明できないとなると、月の来歴を知るには思い切った発想の転換がどうしても必要となってくるのである。
ところで月の石にはさらに不思議なところがある。海で採取した石にはチタニウム、クロニウム、ジルコニウム、イットリウム、ベリリウムなどの非常に珍しい、いわゆるレアメタルが多量に含まれているのである。特に最初に持ち帰られた「静かの海」の岩石は地球で発見されたチタニウムの含有量最大の岩石の10倍のチタニウムを含んでいたのである。チタニウムは最も耐熱性の強い金属で、宇宙船や超音速ジェット機のボディーに使われているものだ。これらの金属は、すべて高熱に耐え、堅固で錆びを寄せ付けない、地球上ではまことに貴重な金属なのである。これらが凝縮した溶岩のようになって一体化するということは、少なくとも4.000度の高熱が加えられることが必要だと計算されている。チタニウムがこれほどに高温になることは,自然の状態では考えられないことらしい。とてもこれまでの科学常識では説明ができないことなのである。
月の表面が、がかって相当な高温状態にあったということは、月面から極めて多量の放射性元素が検出されていることからもいえる。何しろ、地球の岩石の4倍ものウラニウムを含む石が月面にはあるのである。そのため月の上層部12〜13キロメートルほどのところでは放射線反応が活発だろうと推測されている。さらにアポロ12号と14号の持ち帰った石からは、地球では自然の状態では発見されたことのないウラニウム236とネプチウム237が検出されている。月ではどんな条件があってこれらの物質が誕生したのか、これもほとんど考えの及ばない謎となっている。地球にはめったにないものが月には多量にある。月は明らかに、地球とはかなり異なった成分でできているのである。
『月の謎と大予言』
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