加藤のメモ的日記
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2008年12月23日(火) 抗がん剤の売上高

一般的に抗がん剤は「ガンには効かないが、株には抜群に効く」と揶揄されるほどである。昭和50年から51年にかけて、認可された二つの抗がん剤のケースを見るとそれがどんなボロい商売かわかる。「中外製薬」が開発販売した注射薬の「ピシバニール」は売上高3400億円。呉羽化学工業が開発した「クレハ」は売上高1500億円。ゼリア新薬500億円。三共が開発したクレスチン500億円。丸山ワクチン30億円(現在使用者3万人いずれも推定)。

ともかく、ピシバニールとクレスチンの売れ方は凄まじく、発売10年間で1兆円を上回る売り上げを記録した。なかでもサルノコシカケの培養菌糸から抽出したクレスチンは副作用が皆無で、しかも内服薬という利便性もあり、57年には年間売り上げが500億円と、全医薬品の中の第一位に躍り出た。

しかもトップの座を62年まで6年間も譲らず、日本医薬品史上、最大のヒット商品になっている。




『置き去り20世紀の奇談』


加藤  |MAIL