加藤のメモ的日記
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2008年12月19日(金) |
朝食はニンジンジュース |
朝食は英語でbreakfastという。これは、「fast(断食)をbreak(やめる)食事」という意味である。私たちは夜食をとらないかぎり、夕食から翌日の朝までは何も食べずに過ごす。どんなに食生活が乱れた人でも、睡眠中は何も食べない。短い時間であれ断食をしているという状態だ。
断食経験のある人ならご存知のとおり、数日間の断食をした後の一食目は薄い重湯からはじめ、次に重湯、おかゆと徐々に食事の量を増やしていく。断食後にいきなり普通食を食べたら、嘔吐、下痢、腹痛などを起こしたり、名状しがたい不快感とだるさでつらくなったり、悪くすると腸ねん転を起こしたりする。これは休息していた胃腸にいきなり食べ物を入れると、胃腸が対応できないからだ。
それと同様に、朝食はいわば「ミニ断食」をした後の一食目ということであるから、この考えであれば、食べたくない人は食べる必要は毛頭ないし、たとえ食べたい人でも高脂血症や糖尿病、脂肪肝、痛憤など栄養過多病で悩んでいる人は食べる必要なまったくない。
ただし、現代の医学者や栄養学者は「朝食は一日のエネルギー源になるし、朝は体の動きを統合している脳に栄養を与えなければならないので、必ず食べるべし……」と主張する。いったいどちらが正しいのだろうか。
脳や筋肉をはじめ体のほとんどの細胞のエネルギー源は、ほぼ100%が糖分に由来している。したがって糖分が決定的に不足すると起こる「低血糖発作」は存在するが、タンパク質や脂肪が不足しても「低蛋白発作」や「低脂肪発作」は存在しない。だから脳の覚醒と全身の細胞の活動のためには、朝は糖分さえ補えればいいということになる。
そこでニンジン二本とりんご一個で作る生ジュースは、糖分、ビタミン、ミネラル、水分を充分に含んでおり、吸収に際しても、睡眠明けで断食状態から目覚めたばかりの胃腸に負担をかけないので一番いのである。
1979年に、スイスのチューリッヒにあるベンナー病院に勉強にいったときに驚かされたことがあった。」この病院では1897年の設立以来、肉、卵、牛乳、バターなどの動物性食品は一切食事に出さず、黒パン、ポテト、ナッツ、生野菜、漬物、岩塩、蜂蜜などの自然食品に加え、毎朝のニンジン・りんごジュースを患者にとらせるだけで、世界中から集まってくる難病・奇病患者を治しているという事実だった。
当時の院長のリーヒティー・ブラシュ博士に「なぜニンジンジュースがそんなに効くのですか」とたずねたところ「このジュースは、人体に必要なビタミン、ミネラルをすべて含んでいるからだ」というのが答えであった。
「ニンジン」の学名はDaucus Carrota というが、このDaucusというのは「温める」という意味のギリシア語である。漢方の陰陽論でも、赤い色をして硬い根菜類のニンジンは体を温めてくれる。また、糖分も存分に含んでいて、朝、いまだ眠りから充分に覚めやらない脳をはじめ、体の全細胞に糖やビタミンやミネラルを供給し、熱を与えて一日の活動をはじめる原動力になるのである。
ただ、体を温めるニンジンと、果物ではあるが北方産で体を冷やす心配のないリンゴといえども、ジュースという水分にするとまれに冷えを感じたり、胃のむかつきや冷えから来る肩こり、頭痛を訴える人がいる。そういうときにはこの生ジュースの量を減らし、生姜紅茶に黒砂糖かハチミツを入れて飲むといい。
これならば糖分を充分に含んでいるうえに、体を温める生姜紅茶が相乗的に働く。体温が上がるため午前中特有のだるさやうつ気分が取れ、排尿が促されて血液が浄化されるからである。朝、ニンジン・りんごジュースを作る時間的余裕のない人や、飲むと体が冷える人は、この生姜紅茶を1〜2杯飲むだけでいい。
……… そばは消化吸収がよく、捕食の一食目としては胃腸に負担がかからない。そばには糖分及び八種類の必須アミノ酸をすべて含む優秀なタンパク質、ビタミンやミネラルが存分に含まれるうえに、北方産で赤い色をしているので、体を温める作用にすぐれている。
このように必要な栄養分をとりながら、しっかり体を温める点で理想的な捕食メニューなのである。これに七味唐辛子やネギをたっぷりかけて食べると、ネギの中に含まれる硫化アリルや唐辛子のカプサイシンが血行を促進し、体を温めて発汗作用を発揮するために血液をきれいにしてくれる。
またワサビには食欲増進効果のほか、大腸菌、ブドウ球菌、緑膿菌などに対する抗菌効果があり、食中毒を防ぎ整腸作用を促す。加えて胃や十二指腸の予防や改善にも役立つ。
『体を温めると病気は必ず治る』
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