加藤のメモ的日記
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戦争責任問題や日本人拉致問題などで、日本と韓国の間に摩擦が起きるとすぐに向こうの人の反応に、日本は豊臣秀吉以来、朝鮮を侵略してきた侵略国家だというような声が出てくることが多い。そんな昔のことまで引っ張り出さなくてもいいのではないかと思うが、北島万次『豊臣秀吉の朝鮮侵略』を読むと、韓国の人たちにそういうこだわりが残っているのも無理はないという気がしてくる。
秀吉の「ことごとく彼国人を殺し、彼国をして空地とさなん」(小早川秀秋に与えた指示)という命令に従って、どんどん朝鮮人が殺されたのである。朝鮮人を殺した数が戦功となった。その数を確認するため「鼻切り」が行われた。切った鼻を軍目付けの元に差し出し、数を確認して鼻請取状をもらった。その鼻請取状が今でも残っており、写真版で収録されている。
鼻は塩漬けにして石灰をまぶし壷に詰めて秀吉のもとへ送られた。鼻は死体から切り取っただけでなく、生きてる人の鼻もどんどん切った。そのため「其の後数十年間、本国の路上に鼻なき者甚だ多し」と当時の資料にある。
また人狩りも盛んに行われた。朝鮮人強制連行がこの当時から行われた。朝鮮から撤退する日本軍の船には、日本兵と強制連行される朝鮮人がほぼ半々だったという。それが本当なら、朝鮮遠征の日本軍は約14万人だったから、大変な数の朝鮮人が連行されたことになる。
連行された朝鮮人は主として農業労働者として働かされたが、かなりの数の人がポルトガルの奴隷商人に売られ、ヨーロッパへ転売されたという。
北島万次『豊臣秀吉の朝鮮侵略』
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