加藤のメモ的日記
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2008年11月17日(月) 世界金融危機の真相(2)

危機の元凶となった金融化商品。ある外資系金融機関勤務の社員は、金融危機が始まってからリストラの嵐が吹いている、いつ人員削減されるか恐怖はあるということだ。彼は投資銀行の過ちは証券化商品ではないという。最初に金で資産を買って担保に入れてまた金を借りる。それを繰り返すことで資産を何倍にも増やすことができた。それを容易にできる環境があった。日本のバブル時代と同じである。

アメリカの投資銀行は住宅価格が上がっているころは、証券化商品を作るだけでなくその商品を買っていた。彼らは自己資本の40倍の金を借り証券化商品を買いまくった。ところが住宅価格が下落に転じ、すべてが逆回転しだした。不良債権が膨れ上がり証券化商品の価値は暴落した。投資銀行は次々と破綻や身売りに追い込まれた。すべて消滅することになった。その真っ只中にいる人は、途中で止めることはできなかったということだ。

ウォール街の暴走はなぜ止められなかったのか。連邦議会の公聴会で金融危機の引き金を引いた関係者の追及が始まった。呼び出されたのはアメリカ中央銀行議長のグリーンスパン議長である。住宅バブル絶頂まで経済の舵取りを担っていて、市場の神様とも言われていた人物である。彼は金融機関に任せておけば大丈夫だと思っていた、と言う。金融機関の暴走を野放しにした責任を認めた。

金融危機の震源地ニューヨークでは危機は現実のものとなり、人々の生活は一変していた。街では店が次々と廃業に追い込まれ、失業者の姿が目につくようになった。金融危機の影響はまず弱い人たちに及んでいる。




サンデーモーニング  2008 11.9


加藤  |MAIL