加藤のメモ的日記
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アラは骨が多いところですから嫌がる人もいます。しかし、魚は骨にくっついたところの身がいちばんおいしいのです。本当の魚好きは骨までしゃぶるというぐらいだし、アラはなかなかどうしてバカにできない食材なのです。しかも骨にはカルシウムがたっぷりと含まれています。圧力鍋でアラを煮ればその骨まで柔らかくなりますから、カルシウム補給にはうってつけです。
サケなら30分ぐらい、骨の硬いタイはもう少し時間がかかりますが、それでも40分ぐらいで骨も食べられるようになります。サケの中身だけの缶詰もあるそうですが、サケの骨でもあれと同じ状態になる。むしゃむしゃ食べられるようになる。
料理法は食材がひたひたになるぐらいまで水を入れ、醤油と砂糖で少々味付けして煮るだけです。これはまったく我流の料理法で、生姜を加えたいという人もいるでしょうが、こんな単純な味付けでもおいしくできますから、アラの煮付けは私の大事な常備菜の一つになっています。
鳥の砂肝も普通の鍋でで煮ただけでは、なかなか柔らかくなりませんが、圧力鍋で煮れば簡単に柔らかくなります。鳥の手羽先も端のほうの細い骨ぐらいなら食べられるぐらいになります。圧力鍋をいろいろな料理に使うようになってから、私の食事はさらに充実したものになりました。
しかし、いくら骨を食べてもそれだけではまだ足りない。カルシウムを体に吸収しやすくするためには、ビタミンDが必要なのです。このビタミンDを摂取するため私はキクラゲをできるだけ食べるようにしています。
ビタミンDの豊富な食材としては椎茸がよく知られていますが、キクラゲのビタミンDは椎茸の10倍も20倍もあります。しかも鉄分が豊富で造血作用にもいいし、さらに昔から不老長寿の食べ物といわれている。本を読んでそれを知ってからは、意識して食べるようになりました。
キクラゲの料理にも圧力鍋を利用します。キクラゲは乾燥した状態で売っているものですが、使うときはそれを水で戻し醤油と砂糖で少々味付けして、30分ほど圧力鍋で煮るのです。あまりにも単純すぎる料理のせいか料理の本にはあまり載っていないようですが、名前をつけるとすればキクラゲの圧力煮とでもなりましょうか。
ただし、ただきくらげを煮るのではなくて、煮干の粉末を大匙に1杯ぐらい入れてカルシウムの補給とダシ代わりにしています。この粉末は自家製です。煮干を買ってきて自分で粉末にしたものです。この粉末は味噌汁のダシにも使っています。市販のダシの素もいろいろありますが、煮干の粉末はダシも出るし、カルシウムの補強にもいいのですから、一石二鳥です。
キクラゲは普通の鍋で煮てもかまいません。私も以前は普通の鍋で煮ていました。しかし圧力鍋で煮ると普通の鍋で煮たよりもずっと柔らかくなりますから、キクラゲも圧力鍋で煮ることにしているのです。まったく便利な鍋です。
『98歳、元気の秘密』三浦敬三
1904年(明治37年)青森県青森市生まれ。 1955年(昭和30年)51歳で営林局を退職後東京練馬に在住。 (財)全日本スキー連盟の技術委員を務めるなど日本スキー界の草分けの一人であり、「八甲田山の主」とも呼ばれる。 一年の半分近くを国内外のスキー場で過ごし、国内外の賞を数多く受賞している。 60歳 還暦で海外に遠征して滑降を始める。 70歳 古希でエベレストのジャングリ氷河を滑降。 77歳 キリマンジャロを滑降する。 88歳 アルプス・オートルートの完全縦走を果たす。 99歳 モンブラン山系のヴァレブンシュ氷河からのスキー滑降を果たす。 2006年1月5日、多臓器不全のため101歳で死去した。
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