加藤のメモ的日記
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現在、日本人の死亡原因のビッグスリーはガン、心臓病、脳溢血である。これらはすべてウイルスや病原菌の侵入によって起こるものではなく、日常生活や食生活によって引き起こされる。生活習慣病ともいわれている。ゴマに含まれるビタミンEは、この習慣病に大いに効力を発揮する。とくに血管の若さを保ち、動脈硬化を防ぎ、老化を遅らせるという働きが注目されている。
「人は血管から老いる」という言葉のとおり、血管に動脈硬化が起こると体内に十分血液が行き渡らないため、あらゆる臓器の老化のきっかけになる。つまりビタミンEが不足すると、血漿成分のコレステロールは血管の壁にへばりつく。すると血管の壁は内側が狭くなり硬くなるので、心臓から血液を送り出す力が一段と強くなり、高血圧や脳卒中を起こす。
ところがゴマのビタミンEとリノール酸は協力し合って、血液中はもちろん血管壁にたまったコレステロールをきれいに除去してくれるので、心臓の血液を送り出す負担を和らげる。この効果が高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを防ぐ。
さらにビタミンEには、別名老化色素と呼ばれるリポフィスチンが生成されるのを抑える働きがある。リポフィスチンというのは老人斑ともいう。これは年をとれば誰にでもできるもので、体のさびのようなものである。このリポフィスチンがたまるとどのような害が起こるかまだはっきりしたことはわかっていない。しかしリポフィスチンは、ビタミンEが不足すると不飽和脂肪酸が酸化されて過酸化脂質になり、変性タンパク質と結びついてできるといわれている。
つまりポリフィスチンができたということは、その過程で有害な過酸化脂質が存在したことを意味するわけで、この過酸化脂質こそが有害な物質で老化を進める元凶である。したがってビタミンEを大量にとれば、年をとってもこのような老化現象を抑えることは可能である。
古代エジプトのミイラづくりにもゴマ油が使用されていた。ミイラ師はミイラの最後の仕上げとして、永久保存の願いを込めてゴマ油を塗ったという。その当時はゴマの効用が科学的に解明されていたわけではない。しかし当時のエジプトではゴマの栽培も盛んで、エジプト人は生活の知恵としてゴマを香料や医薬品として使用していたようである。
だからエジプト人たちは、はっきりとゴマの効用を認識した上でゴマ油を防腐剤として使用したのである。そしてゴマに含まれる抗酸化物質が何千年もの間ミイラを保存してきたのである。ゴマの生命力を物語る実験例がある。30年前のゴマの種子をまいたところ発芽した。これはゴマに抗酸化物質が含まれているからである。
『ゴマスーパー健康法』
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