++るうの独り言++
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2002年09月11日(水) プロ

午前の仕事と午後の仕事に2時間の空きがあるときには家で昼食が取れる。
ので、
時計代わりと、一人の寂しさを紛らわすためにテレビをつけながら食べる。

この頃のお気に入りは
TBSでやってる「リフォーム計画」である。

築数十年というものすごく古く汚い(失礼)部屋や、物があふれてどーしようもなくなってる所が、収納コーディネターの手にかかって見る見るうちに、住人の希望以上のすばらしい部屋にリフォームされていく様子を放送したものである。
その魔法のような手腕もみててたのしいし、センスや発想に唸らされるし、
目からうろこの思いをさせられるし、
またスタジオにゲストで来ているトミーズ雅のコメントが面白くて好き。

んで、いろいろな収納&リフォームの達人(プロ)が登場する中で、とくに私のお気に入りは板垣さん♪

・・・ヘルパーを始めて思ったことは
「主観との戦い」
たとえば、利用者さんが満足しなければ、どんな料理の鉄人が作った料理だとて、万人が「美味しい」という料理だとて、それは最低のものなのである。だからといって、利用者さんの言うとおりの料理だけ作ってたのではいかんのである。医療的配慮と顧客満足(笑)、これのバランスを保つことがヘルパーの「主観との戦い」のひとつ。ほかにもいろいろある。
収納コーディネーターってのもやはり、この「主観との戦い」を日々繰り広げているのだろうと思う。

だから
「私はプロなんだから私のいうこときいてりゃいいのよ」
とか
「ほとんどの人がいいっていってんだから、いいと思わないあんたのほうがまちがってる」
という態度の人間は、こういう仕事をする上では失格者なのである。

前に、収納コーディネーターの書いた本に
「収納のコツはまず、いらないものを捨てること!」
とあり、わたしはこの一文で本を閉じた。
いらないもの〜? 捨てる〜? バカいうないっ! 捨てられるならとっくにかたづいてるわいっ! あんたにはいらないものだろうが、私にはいるんだ!

要するに、こういった面々は
主観との戦いを放棄して
「とにかく私を信用してなんでもいいからいうことを聞け! 私のいうとおりにやりなさい」というのがプロだと勘違いしているのだ。
で、言った以上責任をとるのかと思えば、出来上がった結果に不満をいうのは「顧客の方が悪い」と。
世間であほなマスコミやミーハーに「カリスマ」だのなんだのとおだて上げられていい気になってる。
こういうのは私に言わせると偽者。

収納ったって、こういう連中は、家をモデルハウスにすることを目指しているだけで、その収納術に「家庭」も「生活」も「あたたかさ」もない。
・・・それは多分自分が「家庭」を知らないからだろうと推測する。
すなわち、自分が「人の情が集まる家庭」で育ってきたことに思いを寄せられず、
現在「あたたかい家庭」を構築している(しようとしている)わけでもないということだろう。

そのテレビにでてくる板垣氏は違う。
まず
「気に入ってもらえるように、ご希望がかなうようにできるだけやってみました」

お腹が大きくなってきた主婦をみては
「もっと大きくなると思うので、かがまなくてすむように」
小さいお子さんのいる家では
「今はここで作業してもらって、でも、お子さんがおおきくなったらここは別の用途につかえますから」
かたづけるのが苦手な主婦のいる家では
「まず、整理ができないときはとりあえずここに全部いれてしまいましょう。ごちゃごちゃしてもいい場所を決めましょうね」
そして、捨てるに捨てられないなかったものをちゃんと生かして使う。
などなどなど。

板垣さんは家庭を知ってるし、主婦をちゃんと分かってる。
たくさん「主観との戦い」をしてきた人だってのが分かる。

わたしはこういう本当のプロ意識をもって働いている人、とくに女性をみると、ぞくぞくする。よっしゃ、わたしもがんばるぞ、と思う。
お昼食べながら、午後の仕事へ向けて元気のでてくる放送である。




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