子の年齢:5歳0ヶ月
いつもと同じ平日の朝。 特に寒いとも思わずに外に出てみると、ツルツルに凍っていた。
駐車場で、リアウインドウが綺麗に凍っている車を見つけた。 ボディの霜には何の模様もないのに、ガラス窓には不思議な模様がある。
「まるでクジャクの羽みたいだねぇ?どうしてガラスが凍るとこんな模様がつくんだろう。」
もう少し歩くと、水たまりが凍っている。 水たまりの氷と見たら、割らずにはおられない。まずはママが、 「えいっ、バンバン」 「わー。」 どうやら、水たまりは完全に凍っていたようで、氷は割れずにちーちゃんが転んでいた。 「わーい、スケートだぁ、スケートしたい」 「ダメダメ、転んだらお尻がすっごく痛くなるよ。」
その夜、雲ひとつなく澄み切った夕空に、糸のように細い月が昇った。 「ねえ、お月さま、見える?」 「あ、ホントだ。でもなんかヘン。お舟みたい。お口みたい。」 そういわれてみれば、いつもはナナメに立っている月が、ほぼ水平になっている。 お口・・・? 笑っているお口かしら?少し右上がりに、カーブした口はにっこりというより、ニヤリ。 コバルト色のお空に、オレンジ色の三日月がニヤリと笑っている。 何かイタズラされそうな、まるでハロウィンのような月夜でした。
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