ちーちゃんままの日記

2008年12月04日(木) さかなクン!

 子の年齢:4歳10ヶ月

 少し前にテレビに出ていた、さかなクンという人をご存知だろうか?海洋生物にマニアックな興味を持ち、さかなの帽子をかぶってぴょんぴょん跳ねる若者。
 彼は子供の頃から顕著なアスペルガーだったらしい。
 そう考えると、あの「だしぬけ」の甲高い声や、ぴょんぴょん跳ねている理由がよくわかる。
 あれは芸風などではなく、彼の障碍特性そのものなのだと。
 ぴょんぴょん跳ねるのは自閉症(アスペルガーは自閉症の一種)の中でももっともポピュラーな特性だし、声の高低やボリュームの調整も苦手なことが多い。

 ちーちゃんにはそんな判りやすい特徴はないが、顕著にさかな好きだ。
 図書館に行くといつもさかなの図鑑を見ている。特に軟体動物が好きらしく、クラゲ、ウミウシをヨダレをたらしそうに眺めている。
 クラゲの何がそんなにお気に召すのかな?海で実物見たときはパニックになってたのに。

 さかなの図鑑を見始めると時間を忘れるようだ。睡魔も空腹もすっかり忘れたらしい。
 「借りて帰ろう」
 と促し、本を持って貸し出しカウンターへ。
 しかし、そこでまさかの事態が待っていた。その本は禁帯出だったのだ。

 カウンターでラベルを見せられると、ちーちゃんは悲しい顔になった。 
 県立図書館は司書さんが行き届いているので、「似たような本を探して来ます」と、すぐに素敵な図鑑を持ってきてくれた。
 表紙のエビの写真がきれい〜(ママはエビ好き)。
 「ほら、クラゲがたくさんのってるよ。」

 だがここでコダワリが勃発した。図書館だというのに、大声で泣き始める。
 ダメだ。自分で選んだ本を否定されたと思ってる。あんなに親切な司書さんなのに。
 「どこか違いますかね〜?」
 「済みません、自分で選んだのがよかっただけだと思います。」
 司書さんは、子供だからしょうがない、と受け取ってくれたようだ、とっとと貸出手続きしてその場を逃げ去る。
 
 家に帰るとちーちゃんは、そんなやり取りもすっかり忘れ、とりかえられた図鑑をぺらぺらめくっては、クラゲやタカアシガニの気味の悪い絵を描きまくっていた。
 水族館の学芸員でも目指す?泳ぐの得意だし。


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