子の年齢:4歳5ヶ月
流産した上に子宮筋腫まで見つかって、二児の母への道のりが遠いことが判った夕方。 折りしもセミが啼きはじめ、一杯気分が似つかわしい暑さだ。
日没までまだ時間が合ったので、自転車で近くのスーパーまでウメッシュを買いに行った。 これで更にウメッシュが旨くなること間違いなし。 平日に自転車に乗るなんて珍しいので、ちーちゃんは目的を忘れて、あちこちきょろきょろ眺めてしまう。 おいおい、早くしないと真っ暗になっちゃうよ。 家に帰ると出掛けに冷蔵庫に入れた「こども泡びぃー」がキンキンに冷えていた。 グラスにいい音をたてて注ぎ込み、二人でカンパイする。 「うめ〜っしゅ」 親指立てて、ゲンコツをカチンと合わせる。 ロクなこと覚えないな〜、と内心思いつつ、やっぱ、二人は相棒だもんね〜。
夕方の冒険で疲れたのか、ちーちゃんは風呂を上がると 「よっぱらった〜」 と言って寝てしまった。 一人で片づけをしながら、感慨にふける。 4月から随分いろいろあって、悪いことばかりだったけど、経済的に困窮はしてないし、不治の病になったわけでもない。 思えば結婚してから5年間、いい奥さんになろう、いいお母さんになろう、と頑張りすぎていたのかも。 そんなことは全部お休みにして、流れに身を任せよう。
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