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2005年04月16日(土)
本多勝一「事実とは何か」について(15)

今女子学生の会がどのようなことをいったのかを思い出すことが出来ない。
おそらく当時の私は女性差別のことについて、
ほとんど知識を持ち合わせていなかったし、
女子学生の会自体に対する反発もあったのだろう、
彼女のいうことが心の中を素通りしていった。
ただ最後のほうになって、
彼女が泣き出したのだけはびっくりしたのを覚えている。
自らの発言に感極まり、泣くとは。

私は、理屈でなく、感情が会議を支配しだしたことに気がついた。

「君たち○○サークルの発言は明白な差別発言である。
きちんとした反省の言葉がない以上、この会議はこれ以上続けることが出来ない。
これ以上の議題は次回に持ち越す。」
P議長はそのように会議を打ち切った。
私はその間、ずっと貝のように押し黙っていた。
私は「たかだか」美人コンテストをしたいといっただけで、
ここまで罵声を浴びるこの体育会系のサークルに同情をしていた。
はたして私は援護の発言をしなくて良かったのだろうか。
ただ、大学祭の教室が決まっていなかった。
私は次の会議にも出席しなくてはならないことを知っていた。

以下次号。