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2005年03月06日(日)
ビデオ「ハッピー・エンド」は75点

「ハッピー・エンド」チョン・ジウ監督 チェ・ミンスク チョン・ドヨン チュ・ジンモ
妻の不倫によるぞっとする異常な進行を描いた痴情劇。チョン・ドヨンの果敢なベッドシーンで注目され,興行的にも成功した作品らしい。99年作品。

チェ・ミンスクはいわずと知れた名優。今回はリストラされ、英語学院長の妻の稼ぎに頼って主夫したりのんびりしたりしている役。なんと今回彼は一度も無精ひげを生やさず、わりとふくよかな顔で、「オールドボーイ」の冒頭のサラリーマンの泥酔していないときの顔のまま通す。しかし、やはり彼でなくてはできない役ではあったろうと思う。妻の不倫相手の優男は「武士ムサ」で李王朝の将軍役を務めたチュ・ジンモ。昔の恋人であった妻と不倫を重ね、やがて自分を見失っていく。そしてチョン・ドヨン。「私にも妻がいたらいいのに」とは全く印象が違う役。責任ある仕事をバリバリこなし、夫がリストラされる前までは家事も完璧にこなし、赤ん坊も生まれたばかし、あまりにも忙しい生活の中でふと昔の恋人と逢瀬を楽しむ妻の役を見事にこなしている。冒頭、延々五分ばかしの大胆なベッドシーンがあり、これが当時相当衝撃的だったらしい。しかし、これがあるからこそ、チョン・ドヨンは満たされぬ妻の役を見事に現したのだろうと思う。この作品で妻は異常に不倫がばれるのを恐れるのですが、これは韓国特有の事情があります。韓国では実は(有名無実化しているみたいですが)まだ姦通罪という法律が活きているのです。だから不倫が公になることは彼女の社会的生命が絶たれることを意味していたのでしょう。韓国題名もそのまま邦題。皮肉な題名ではある。私、今まで韓国の女優でファンはいなかったのですが、この作品でチョン・ドヨンのファンになりました。ヨンさまが出ているので「スキャンダル」は未見なのですが、彼女が出演しているのでこの作品も見るつもりです。