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2005年03月05日(土) ■ |
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DVD「私にも妻がいたらいいのに」は80点 |
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「私にも妻がいたらいいのに」パク・フンシク監督 ソル・ギョング チョン・ドヨン アパート団地内の小さな銀行員と、銀行の真向かいにある補習塾の講師の、すれ違いの恋の行方。
韓国映画にありがちな大どんでん返しや、衝撃的な設定があるわけではなく、純情な二人の平凡な恋を描いている。この映画の面白みは、その二人が両者とも曲者俳優が演じているというところだろう。銀行員は今や韓国隋一の「演技派」になったソル・ギョング。大人しく真面目でとてつもなく優しい29歳の青年を演じていて、私はソル・ギョング主演「ペパーミントキャンデー」で最後に登場する光州事件以前の青年が悲劇に遭遇しなかったらこういう青年になったのではないかと想い、それだけで愛おしくなった。塾の講師も優しく不器用な可愛い女性である。ところがそれを演じているチョン・ドヨンのそれまでの作品は「ハッピィ・エンド」「スキャンダル」で、ともに濡れ場を演じている大人の女性らしい。特に「ハッピィ・エンド」では不倫妻を大胆に演じていて、その年の各女優賞を受賞している。この作品では賞をとらなかったみたいだが、私はこの作品の彼女も充分魅力的であった。ひとつ韓国映画らしいのは小道具の使い方が非常にうまいというところである。飴、銀行の監視カメラ、手品、等々、だから一つ一つのエピソードが活きている。思いがけずいい作品に出会った。ツタヤの「韓流」コーナーにあるかもしれない。機会があればお勧めします。
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