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| 2004年06月29日(火) ■ |
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| 「縄文論争」講談社選書メチエ 藤尾慎一郎 |
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「縄文論争」講談社選書メチエ 藤尾慎一郎 この本の最大の見所はは、「1000年の間3回も縄文人は稲作農耕を選ぶチャンスがあったのに、なぜ2回は見過ごしたのか」というところだろう。現代の考古学では、昔の狩猟に頼って栽培の技術は持っていなかった「遅れた」時代という縄文時代観は払拭されつつある。環境要因、韓半島の情勢、そして縄文人の中の主体的要因。幾つか重なって縄文人は弥生人になっていったのである。土偶の持つ意味、米と他の食物はどう違うのか、世界の中の縄文文化等、若い新進の考古学者が描く最新の縄文時代観である。(04.03.)
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