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| 2004年06月11日(金) ■ |
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| 「古事記の読み方」岩波新書 坂本勝 |
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「古事記の読み方」岩波新書 坂本勝 「古事記」をめぐる雑学である。特に言葉の持つ意味、あるいは風景、力に及んだ叙述に魅力がある。古事記は日本書紀のような完全漢文で、官制の立場に完全に立ったような文章ではなく、変体漢文体で綴られ、生活の言葉がここかしこに溢れる魅力ある文学なのだ。 「天」(あめ)と「空」(そら)を古事記はどのように使い分けていたのか。 「原」は現代におけるそれとどう違うのか。 「黄泉」と「常世」の境界はどこにあるのか。 創世神話の中の自然観察、そして性の描写、等々。 筆者の学者の眼と詩人の眼を併せ持った文章に出逢い、私も遠い古代の国々に遊んだような心地もちをした。(01.1読了)
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