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2004年06月12日(土)
「OKAGE」 新潮文庫 梶尾真治

「OKAGE」 新潮文庫 梶尾真治
一気に読める本である、ではない。読まされる本である。
「ハーメルンの笛吹き」ならぬある日突然、全世界規模で子供たちが移動を始める。世界的規模の話なのだが、舞台はあくまで熊本県内に限定されている。だから話としては滑稽無等なのだが、身近に感じられて話は結構リアルである。作品冒頭に謎が提示され、その中身を知るために最後まで一気に読ませられるのである。
ただ、最終的な謎はあまりにも不思議SF。「旧人類」の私には「納得」は難しかった。「新人類」たる子供たちに祝福あれ。(01.1)