日々あんだら
DiaryINDEXpastwill


2017年06月06日(火) 兄の悩み




悩んでいるのである。
今度はなんだ?と問われれば、今週末に迫った妹の結婚式のことである。

悩みは8つ下の妹に先を越されること、ではない。
4つ下の弟が結婚した時にはさすがに兄としての面目なども多少気にしたが、
その弟も2回目の結婚をし、姪っ子が生まれるに至っては、
年功序列など気にする気持ちなど全く消え去っている。

妹の結婚相手についてでもない。
むしろ、あの甘えたで人生を若干舐めている末っ子根性丸出しの妹をもらってくれるなんて、
義弟には感謝の念しかない。
(余談だが、義弟に初めて会った時「ホンマにあいつでええん?」と聞いたんやけど、
 あとで「お義兄さんたち3人みんなから同じことを聞かれました」と言われた。
 なんか、いろんな意味で申し訳ない。。。)

もちろん、御祝儀をいくら包むかとか、なにを着ていくか、などとつまらないことでもない。
悩みとは、「撮影機材をなににするか」である。

またか!とか言わんで欲しい。
おれは親族一同から「度を越したカメラ好き」「むしろカメラ馬鹿」と認識されているのである。
そんなおれにとって、親族の冠婚葬祭にかかるプレッシャーは生半可なものではない。
ここで下手な写真を残そうものなら「あんなにカメラやレンズに金をかけててもこの程度か」とか、
「下手の横好きとは正にこのこと」などと表に裏に言われ放題になるのは火を見るより明らか。
なんせうちの一族は皆、見る目が厳しい上に口が悪いのだ。(>_<)

そこで一番の候補は、α7Sにコシナ・ツァイスのプラナー50mmF1.4とディスタゴン25mmF2.8である。
それに2倍のテレコンを組み合わせると100mmF2.8相当の中望遠にもなる。バランスが良い。
そしてこの2本のレンズはおれが持っているレンズの中でも、「誰が見てもきれいな写真」が撮れる筆頭である。
繊細なシャープネスにしっかりしているが派手すぎない色乗り。
コントラストは高いが暗部も描写してくれる。
そして開放で生じる程よいにじみとフレアが写真に艶を添える。
好き嫌いの差は多少はあれど、これらのレンズの描写を「美しくない」と評する人はほとんどいないだろう。
事実、こないだ後輩の結婚式をこのセットで撮ったのだが、好評だった。
ただ、問題は35mmレンズを持っていないことである。
なんだかんだで披露宴会場では35mmが一番使いやすい。
後輩の結婚式でも頻繁に席に戻ってレンズ交換したし。
あの時は来賓席だったので戻りやすかったのだが、今回は親族席、つまり一番後ろである。
着けっぱなしにするならやはり35mmレンズが欲しい。

では、α7Sにライカのズミクロン35mmと50mm、テレエルマリート90mm、フォクトレンダーのカラースコパー21mmF4ならどうか。
これはちばちゃんの結婚式を撮ったセットである。
おれの一番好きな組み合わせでもあり、旅に出るならまず第一候補に挙がる。
しかし、オールドレンズらしい、あっさりほんわりフレア盛大な写りが、どう受けとられるか。
オールドレンズやカラーネガの写真に慣れている人にならうけるかもしれないが、
現行のデジカメ+レンズや、スマホで写真を撮ることに慣れている妹たちにはどうだろう。
正直、万人受けする組み合わせとは思えないのである。

では、おれの持っている35mmレンズの中で最高の性能を誇る、
ソニーAF35mmF1.4Gを中心に考えるとどうか。
そうなると合わせるカメラはα900である。
これに超広角のAF20mmF2.8と中望遠のAF100mmF2を加えると幅が広がる。
この組み合わせで元Rcafe店長のユミさんの結婚式を撮り、なかなか満足のいく結果だった。
しかし、あれは明るい公民館のホールだったからこそである。
α900はISO400までならなんとか使えるが、800にしたところでグンっとノイズが増える。
今回の式場の明るさは不明なので、持っていくのは若干ギャンブルである。

それなら、α900に手持ちで最も明るいMCロッコール58mmF1.2はどうか?
これは、はまればこの上なく美しい写真を叩き出してくれる組み合わせで、
トモさん・かおりちゃん夫妻や、こないだのチヒロちゃんの式はこれで撮った。
開放で生じるにじみが光を際立たせ、かつ、お肌の粗を覆い隠してくれる。(笑)
美肌レンズNo.1である。
が、同時にこの組み合わせだとピンぼけを連発する。
カメラ仲間が大集結して、出席者総カメラマン状態ならば安心してギャンブルに出られるが、
今回のような己の沽券にかかわる場面ではドキドキしちゃう。
あと、妹から「撮ってもいいけど悪目立ちはするな」と厳命されているので、
その点でもでかくてうるさいこのカメラは不適である。

いっそ、ライカM5にズミクロン2本とテレエルマリート、フィルムはトライXで行ってやろうか。
それならばそんなにガツガツ撮らないような気がするし、万一失敗してても自分に言い訳できる。
が、ISO400のフィルムにF2のレンズ、なら、α900に35mmのGレンズでええやん、とも思う。

いっそツァイスの35mmレンズを買うてまえ!とも一瞬思ったが、
F1.4は妹のために買うには高すぎるし、御祝儀とのダブルパンチでおれ死ねる。
F2.8では心許ないし、特に欲しいレンズでもないのでこのためにわざわざ買うのはアホらしい。

と、ここまで考えたところでふと思い出した。
うちに今、35mmのツァイスレンズあるやん!
ヤシコンツァイスではなく、ツァイス・イエナやけど。
そう、こよたんパパから借りている、フレクトゴン35mmF2.4である。
もちろん、ヤシコンツァイスとは写りが違うけど、一緒に使って違和感が出るほど違わない印象である。
そして、性能は開放から申し分ない。
F値は若干暗めだが、α7Sの高感度性能でカバーできる。
通常はフレクトゴンをつけっぱなしにしておいて、会場全体を撮りたい時などにはディスタゴン、
ここぞという場面ではプラナーに付け替えればいいのでは?
(しかし、ツァイスのレンズ銘って怪獣みたいやな。笑)

ということで、フレクトゴン×α7Sの組み合わせで本当に問題がないか検証すべく、最近この組み合わせを持って通勤してます。
カバン重い。(^_^;)


hide |MAILHomePage

My追加