日々あんだら
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2011年06月14日(火) |
[モノ日記03]俺の長靴(ダナー・マウンテンライト) |
僕はトレッキングシューズとしてNewBalanceのMT703というモデルを1足持っている。 これはスニーカー並みに軽くてクッションが効いている上に、足先に負担をかけずに足首までをしっかりホールドしてくれるし、ゴアテックス採用で外から水は全然入って来ず、でも汗は発散して蒸れない。 屋久島で縄文杉まで行った時にも大変重宝した。
でも、欠点があって、アウトソールのデザインが土の上でのグリップ力に偏りすぎていること。 そのため、濡れた岩や倒木や駅のホームなんかでめちゃくちゃ滑る。 屋久島でも3回くらい足を捻った。NBジャンキーの僕だけど、それだけは許せない。
そこで、気になっていたのがダナーの「マウンテンライト」。 同じダナーの「ダナーライト」に続いて、世界で2番目に誕生したゴアテックス採用のブーツである。 1980年代初めの誕生以来、基本設計が変わっていない、正に名作。 どんな場所でもある程度以上食いつきそうなアウトソール、このゴツいデザイン、 つま先までがっちりなホールド性、オールレザーなところ。そしてゴアテックスを採用。ヽ(´▽`)/ 僕のツボポイントが満載だ。(←実は熱烈なゴアテックス信者) でも、定価50400円ではそうそう気楽に買えるモノでもない。 「いつかは欲しいなぁ…」と思いつつ、しばらくはMT703を使うつもりだったのだ。
そんなある日、某雑誌を立ち読みしてたら、ある個人の方のガレージセールの記事が載っていた。 数ページに渡って掲載されたその記事の中、1枚の小さな写真に目が止まった。 「USA製のマウンテンブーツ、1万円」と書いてある。小さな写真だけど、マウンテンライトに間違いない。 個人の持ち物だから、その人と足のサイズが違ったらアウトである。 でも、50400円のブーツを10000円で買える可能性があるなら、ダメ元で行ってみる価値は十分にある!!
…ということで、そのガレージセールの初日の朝、11時開店のところ10時40分から行列に並んで、 開店と同時にそのブーツを確保したのでした。(笑) そして試し履きしてみたら奇跡のジャストサイズ!! めっちゃ汚れていたし、革の表面はボロボロだったけど、中はまだ生きていそう。 これくらいならなんとかなる! てか、これくらいの方が雨でもアウトドアでも遠慮なく履ける!! 聞けば、1980年代前半から履いていたらしい。ホンマに最初期のやつやん! そうして、迷うことなく11時10分にお買い上げしたのでした。(笑)
家に帰って、さっそく手入れ。 まずはブラッシングで埃を落とす。 そして固く絞ったタオルで水拭き+空拭き。 さらにステインリムーバーで汚れ落とし。 その上からデリケートレザー用の保護クリーム。 また固く絞ったタオルを割り箸に巻きつけて、靴の中も何度も磨いた。 内側の革の部分にも保護クリームを塗った。 擦れた傷跡が白く目立っていたところには、周りから浮かないように少しずつ黒のクリームを塗った。 中には防臭+抗菌スプレーを大量噴射。 ボロボロだった靴紐を新しいものに交換した。
そして、履くたびに手入れを繰り返した。 リムーバーでの清掃を少しずつ進めた。 防臭+抗菌スプレーは履かなくても1週間に1回は噴き込んでいる。 その日の革の感じから、保護クリームとセダーオイルを使い分けて(山勘)、少しずつ塗りこんでは磨いた。 痛んだ革に対して、汚れ落としやオイルを一気に使いすぎるとかえって負担になるような気がして、 本当に少しずつ少しずつ手入れをしていったのだ。
で、買ってから3ヶ月。 買った時と比べたらはるかにマシになって来たような気がする。 こないだ大阪に行った時には、リーバイスストアのお姉さんに「かっこいいダナーですね!」と言ってもらえて 営業トークで半分以上お世辞だろうとは思いつつも嬉しかった。 (ホンマにあのお店の店員さんはトークが上手い。笑) 僕の足とは違う履きジワが入っていて最初は上手く履けなかったんだけど、 どこを緩めてどこを締めれば、どこも痛くならずにしっかりホールドできるか、やっとわかってきた。
そんなマウンテンライトを、僕は雨の日専用ブーツとして使っている。 山を登るために、過酷な状況を想定して作られたブーツですよ。 下手な長靴なんかよりずっと快適に雨の日を過ごせる。 むしろ休日に晴れが続くと、「たまには雨が降らんかなぁ」って待ち遠しくなったりもする。(笑)
古い車やバイクに乗る人たちが故障に悩まされながらも「手がかかるほど愛着が湧く」と言っている感覚に なんとなく近いような気がする。(笑) 履くたびに手入れは丁寧にしなくてはならないけど、そのたびに愛着が湧いてくるのがわかる。 手入れはきちんとして、使う時には遠慮なくガンガン使うのが僕の理想だとすると、 昨日書いた「蒼」よりも先に、理想的な愛用品の位置に入って来ている気がするのだ。
この夏は、このブーツで富士山に再チャレンジしようと思っている。
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