日々あんだら
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2011年06月13日(月) [モノ日記02] 30年ブーツ(キャラバン 蒼)




あれは去年の1月頃だったと思うけど、会社帰りの電車の中で20代半ばくらいの男の子が履いていた
1足の革のシューズに目が止まった。
履き古した、ボロボロのそのシューズがやたらとかっこよく見えたのだ。
それまでの僕は革靴嫌いで、重いし蒸れるし臭うし手入れ大変だし、と敬遠していて、
休日はスニーカーしか履いていなかった。
でも、その彼のシューズを見て、初めて「使い込んだ革のかっこよさ」に気付いた。気付いてしまった。
(今の革好きのルーツは間違いなくこの瞬間で、つまり僕の預金残高が少ない理由の一端は彼なのだ。笑)

その翌日から、靴屋を見つけては立ち寄り、革のブーツを探す日々が始まった。
レッドウイングも、ダナーも、ティンバーランドも履いた。
ホワイツやウェスコは値札を見て諦めた。(笑)
でも、1足としてしっくり来るブーツとは巡り合えなかった。
まあ、今にして思えばスニーカーしか履いたことの無かった人間が
いきなりブーツを履いてしっくり来るはずがなかったのだけれど。(笑)
ただ、最初から「30年履くブーツ」を探していたので、少しでも不満な点があったら買いたくなかったのだ。

そんな中、2ヶ月ほど経ったある日、会社帰りに途中下車してふらっと立ち寄った某ショッピングモールで、
靴屋さんが特別セールをやっていた。
そこで出会ったのがこのブーツ。
キャラバンの「蒼」である。

一目見て、革の感じとデザインが気に入った。名前が漢字なのも渋くていい。
あと3足しか残ってなかった中に、僕の足にピッタリのサイズのが残っていた。
履いて歩いてみたら、それまで履いた数足のブーツの中では一番しっくり来た。
「ソールもビブラムですから、間違いないですよ」と言われて、
ビブラムが何かわからないまま「へぇ〜」と答えておいた。(笑)

そんなわけで、30分ほど悪い点を探した挙句、特段見つからなかったのでお買い上げ。
最後の決め手になったポイントは、「これを履いてる人を今まで見かけたことがない」だった。
同じ服とか靴の人と会うと、恥ずかしくて逃げ出したくなってしまうのだ。(笑)
(ちなみに買ってから1年3ヶ月経つが、まだこいつを履いてる人は見かけたことがない)


初めて履いた時の感想は、「硬い」「重い」「熱い」だったけど、すぐに気にならなくなってきた。
履きこんで行く内に、僕の足の形、僕の歩き方に革の方が合わせてくれる。
ある程度の重さは、かえって歩きやすさに繋がる。
買ったばかりの頃にはpirokoさんから「新しいブーツってかっこよくないねー」と酷評されたんだけど、
履いて手入れを繰り返す内に色味が変わり、履きジワが入って、だんだん味が出てきた。
で、今年の2月だか3月だかに会った時には「味が出て来たねー」と評価を上げてもらった。^^v
あと、履いてみて気付いたんだけど、この靴の革、少々深い傷が入ってもオイルを塗ったら消える。
細かい傷ならその場で指で揉んだら消えてしまう。(目立たなくなる)
何もわからずに感覚だけで買った割には、ほぼ満点の買い物だったと思う。


右足の履きジワの方が深いのは、しゃがんで撮る時、必ず右足を深く曲げるから。



そんな大好きな1足なんだけど、今は夏休み中。GW〜10月半ばまではいつも実家に置いているのだ。
夏は暑いし、蒸れて変な臭いがつくのが嫌だから。(笑)

自分でも過保護過ぎるかな…と思いながらも、雨が少しでも降りそうなら履いて行かないし、
何回か履いたらすぐオイルを塗って手入れするし、(塗りすぎてもあかんねんけど)
なにより足の臭いがつくのが嫌で、履くたびにこれでもか!ってくらい脱臭スプレーを吹き込んでいる。(笑)
夏場に実家の靴箱に置いといてカビが生えたら泣くぞ!!と悩んだ結果、(実家の靴箱は少しカビ臭い…)
今はカメラと一緒に防湿庫の中である。(笑)

本当は雨の日でも泥水の中でも突っ込んでいけるようになりたいんだけれど。
ガンガン使って手入れはしっかり、が僕にとって理想の使い方。
まだちょっと遠慮してる部分があるなーって思っている。
その遠慮がなくなった時、本当の意味で愛用品になるんじゃないかと思う。


30年後、65歳の僕がボロボロになったコイツを履いてたら褒めてやってください。(笑)
(その歳になってもこの重いブーツを履けるくらいの体力を維持しとかないとねー。^^;)


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