2025年03月12日(水) |
イオンが町を壊すのか・・・・ |
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オレの住む街に新しくイオンができた。もっともこじんまりとした感じで巨大ショッピングモールというほどではない。イオンモールではなくてイオンタウンである。しかし、その進出は地元の零細小売店や飲食店にはダメージになったのだろうか。河内松原駅の駅ビルに入るテナントが次々と撤退していた。駅で降りた通勤の人の流れがそのままお店の利用にはつながらないのだろうか。閉店だらけになったこの駅ビルもかなり赤字を抱えてるのだろうかとオレは悲しくなったのである。3Fにあったテナントの、駅前ロータリーを見下ろすレストラン兼定食屋(?)ももうなくなっていた。
河内松原というのは便利な街である。近鉄南大阪線に乗れば10分もかからずに終点の阿部野橋駅に着けるが、ここはJR天王寺駅に隣接している巨大ターミナルである。大阪メトロが2路線、阪堺線の路面電車、そしてJRは大和路線、阪和線、大阪環状線という巨大な駅なのである。そんな便利な場所なのに寂れている。もっとも大阪府の大和川以南の地というのは開発から見捨てられたエリアであり、寂れているのは河内松原だけではないのだろう。
高速道路のIC近くに出来た天美セブン-パークというショッピングモールは賑わってはいるがそれは休日だけであり、平日は閑散としていてフードコートにほとんど人が居ない。こんな状態でそもそも収益が出せるのだろうか。イオンはスーパーで稼ぐことをとっくにやめてただの不動産屋ビジネスになっている。おそらくテナントに入ってる専門店が支払う賃料で十分に利益が上がってるのだろう。もちろん入店してるのはユニクロやGUや無印良品であり、それは日本中どこのショッピングモールにも存在する。日本中にこうして同じようなショッピングモールが作られ、お買い物はクルマでそこに出かけるようになるというのが今の日本の状況である。
イオン創業家一族の岡田克也がシャッター通りを指さして「こんな街になったのは自民党のせいです」と語って、「いや、おまえのせいだ!」と突っ込まれたという話を聞いたことがある。個人商店の衰退はそのまま日本社会の変質を物語っている。大阪にはいくつか商店街が生き残ってる街があり、そこではタワマンに住む新住民も買い物を楽しんでいえるという。若者が貧しくなってクルマを持つのをやめた結果起きるライフスタイルの変化は、もしかしたらシャッター通り再生の可能性を示してくれているのかも知れない。もっともクルマさえも買えないわけで、その購買力はたいして期待できないだろう。店ばかり増えても客は貧乏なままである。松原市には「バロー」という大型スーパーも出店している。それらの店が共食いしてみんな滅びてしまうという未来しかオレには見えない。
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