2024年01月18日(木) |
5ナンバーを作れよ! |
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今、3列シートのクルマでよく売れてるのはホンダ・フリードとトヨタ・シエンタらしい。この両車に共通するのはどちらも5ナンバーサイズということである。駐車枠ぎりぎりのような巨大な3ナンバーのミニバンではなく、日本の狭い道に適合したクルマが実は売れているのである。モデルチェンジして3ナンバーになったカローラで、なぜか旧モデルそのままの5ナンバーサイズで残ったフィールダーとアクシオが継続販売され、よく売れているのである。
メーカー側は深い考えもなく巨大化させて3ナンバーにしてしまうのだが、それは海外では問題なくても国内では困るのだ。日本の交通インフラはまだまだ幅が巨大なクルマには対応できていないのである。オレの家のガレージももちろん狭く、フェラーリが欲しくても単に車庫の問題で買えないのである。それでオレは諦めて国産車に乗っているのだ。
その昔、S13型の日産シルビアはデートカーとして大人気で、ホンダ・プレリュードと共にバブルの時代に売れまくったのだが、その両方とも実は5ナンバーだったのである。ところがモデルチェンジしたS14型シルビアは巨大化してデザインもアメリカンな鈍重なスタイルとなり、急に売れなくなった。日産はその後S15型にシルビアをモデルチェンジした時に5ナンバーに戻したがもう手遅れだったのである。その頃は2ドアクーペそのものから若者は離れていたのである。日産は昔からモデルチェンジすると必ず「旧型の方が良かった」と言われるが、シルビアはそうして人気車を不人気車にしたもっとも顕著な例である。
日産の経営陣というのは基本的に馬鹿と犯罪者(書かないでも誰かわかるだろう)しかいないので、シルビアでしでかしたその大失敗を人気車種だったプリメーラでもやっている。2001年に発売されたP13型のプリメーラは3ナンバーに巨大化したことと明らかにぶさいくなデザインだったことでたちまち不人気車種に転落し、2008年にはプリメーラは消滅した。 軽自動車が売れてる理由の一つはその大きさが使いやすいからである。商業施設の狭い駐車枠に駐めるときにドアパンチを警戒しないといけないくらなら。ゆったり駐められる方がいいに決まっている。オレが機械式の立体駐車場を好むのは。ぶつけられたくないからである。
フリードとシエンタが売れているという事実、そしてカローラシリーズでは旧型が売れていることを知っても、自動車メーカーの経営陣は小さい車にシフトしようとは思わないだろう。衝突安全性とかさまざまな理由をつけて、幅が広くなることを正当化しているのである。自分たちがこれまでやってきたことが間違いだったという事実を認めたくないのである。
かつての5ナンバー小型車の役目を、今はホンダN−BOXなどの軽ハイトワゴンが果たしているのが日本の状況である。どうして軽自動車ばかりが売れるのかという理由は、軽自動車以外が大きくなりすぎたからである。小型車と軽自動車の価格はあまり変わらない。どちらも同じ値段で買えるという条件下で商品として魅力があるものが売れているというだけのことである。ユーザーはより小さい車を欲しているのだ。
オレは昨年モーターショーに行ったが、ビジョンコペン以外にワクワクするような車はほとんどなかった。オレの欲しい車がないのはオレの好みがおかしいの、それともメーカーがダメなのか教えて欲しいのである。
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