2023年12月21日(木) |
辺野古埋め立ての意味 |
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裁判所は正義を示す機関でもないし、国民の味方でもない。粛々と政府の犬となってその要求に応じるだけである、辺野古基地工事の埋め立てに関して、行政代執行を可能とする判決を下したことでそれはさらに明らかになった。それにしてもこの工事は何のためにあるのか。すべて「利権」目的である。
軟弱地盤の埋め立てというのは利権屋どもにとってまことに魅力的である。大阪の夢洲もその一つで、そんなところを埋め立てるには途方もないゼニと時間を必要とする。だからこそその利権に松井一郎が目を付けて、万博を誘致したのである。あの土地でむりに万博を開催しようとしてるのは全て松井一郎の息のかかった連中に儲けさせるためである。
辺野古基地に関しては、政府はすでに地盤改良工事や護岸新設などの工事契約を大手ゼネコンなどでつくる複数の共同企業体(JV)と締結し、いつでも作業に入れるよう準備を整えている。防衛省幹部は、中国のミサイル脅威が増す中、西側からは山地に隠れてレーダーで見えにくい辺野古の「地の利は高まっている」と語り、軍事的観点から辺野古の重要性も強調したという。
辺野古の軟弱地盤の埋め立てにかかる費用はおそらく当初見積もりの3〜4倍となるだろう。見積金額は1兆円近いので、実際は3〜4兆円のゼニが、埋め立て業者に渡るのである。そのゼニは沖縄の土木関係者から再び自民党政治家や大手ゼネコン幹部のところに還流する。この土木利権というのは自民党や公明党にとっての大きな資金源だから工事をやめられないのである。
はっきり言おう。それだけのゼニがあるなら普天間基地周辺の住民の方々に配ってやればいいのである。その上で、その土地を出て行くも自由、リスク承知で暮らすのも自由、もしも基地周辺で暮らすならゼニを毎年もらえるが、その代わりに騒音はひどいし墜落事故に巻き込まれるという危険もあるということで住民に好きに選ばせればいいのである。どうしてこんな単純なことが政府関係者にはわからないのだろうか。別に巨額のゼニを海に捨てて辺野古基地を作る必要など全くなかったのである。
どう考えても不合理なこの馬鹿馬鹿しい基地建設を、自民党政治家達は進めないといけない理由があった。そこに巨大な利権が存在しているからである。利益供与する約束を交わしてるから、いまさらやめられないのである。巨大利権にはゼネコンも暴力団もからんでいる。兆単位のゼニが動くのである。利権も大きさも桁外れである。そして米軍関係者のところにもそうしたゼニは流れているのだろう。すでに利益供与の約束をしてしまってるのだ。それは失敗することが明らかな夢洲の万博工事をやめられないのと同じ構図である。
政権交代させて自民党や公明党を政権政党から引きずり降ろさないかぎり、このような利権のための大規模公共工事はなくならない。まともに使えば多くの国民を豊かにし、日本経済を建て直して景気を回復させ、少子高齢化に歯止めをかけることができるほどインパクトのある巨額のゼニが、土建屋や与党政治家や暴力団のフトコロに消えるのである。こんな理不尽なことにどうして国民は気付かないのか。沖縄県民の中にはそのカラクリに気付いて反対している人も居るが、その一方で利権側の人間も沖縄には多いのである。正義を訴えるだけでは沖縄の選挙では勝てない。県民の中には「基地反対」よりも、「基地経済」を重視する方も多いらしい。いずれにしても一筋縄ではいかないのである。
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