2023年07月24日(月) |
万博への学徒動員をやめろ! |
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全く人気が出ない2025年の大阪・関西万博を、事務局は「学徒動員」という手法で修学旅行生を無理矢理に入場させて取り繕おうとしているが、これは小中高等学校の生徒にしてみればほんまに迷惑である。なぜなら関西に来る学校はたいてい修学旅行の日程の中にUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)を必ず入れてるからである。もしも万博を予定に入れれば当然のことだが入場料の高いUSJは外れることとなる。
開催できるかどうかのグダグダがぎりぎりまで予想され、ショボいパビリオンや展示物しかない万博よりも、生徒は楽しいことが最初からわかっているUSJに行きたいはずである。それが万博に差し替えられてしまうのだ。これは夕食のステーキがコロッケに差し替えられるほどのショックである。どれほど生徒達は落胆するだろうか。もしも行き先が「万博」と発表されれば教室は怒号で溢れ、保護者たちからは激しい抗議があるだろう。
足りない入場者数をこうして学徒動員で補うというのは、戦争中に兵士の損耗が激しかったので徴兵年齢を下げて大学生を戦場に送ったことと同じである。戦後90年経って同じような愚行が再び行われようとしているのだ。このようなことは断固として許されないのである。
時間的にも費用的にもほぼ不可能な2025大阪・関西万博のことは、あの太平洋戦争中最大の愚行と呼ばれたインパール攻略作戦になぞらえて、一部では大阪インパール作戦と呼ばれているくらいである。精神力でだけではとうてい乗り切れない、最初から失敗がわかってるイベントを無理矢理に強行しようとしているのが万博協会なのである。
今春の大阪府知事選挙、大阪市長選挙で維新の会から出ている両候補、吉村洋文と横山英幸はどちらも「大阪・関西万博を成功させる」という公約を掲げていた。吉村知事は「絶対に最後までやりきる」と言っていた。彼が最後までやりきると言ったことはこれまですべて失敗している。大阪ワクチン、コロナ対策、イソジンなどすべてが失敗だったじゃないか。そして直近では「所得制限なき私学完全無償化」を公約としてぶち上げたが、その中味の杜撰さと学校側に巨額の負担を強いる内容に対して一斉にブーイングを受けているのである。維新の会の多くの嘘やデマがばれた今は、すべてが逆風となってのしかかってきたのである。
もちろん無責任な維新の連中のことである。吉村洋文は「万博は国の事業!」と言い出して、責任を全面的に国に押しつけようとしている。いつものやるやる詐欺が失敗したので逃げモード全開である。しかし、万博の負担金は国:大阪府市:産業界がそれぞれ1:1:1の比率である。大阪には1/3の負担がのしかかってくるのだ。その工費は随意契約に切り替わったので青天井である。
維新の連中は何のために万博をやりたかったのか。それはその場所で時代遅れのオワコンであるカジノ・IRを開業したいからである。いや、もっと正確に言えばそこまでの工事の土木利権を手に入れたいからである。埋め立てや土壌改良という工事にかかる費用はいくらでも追加請求が可能である。そのような工事を継続するだけで無限に利権が発生するのである。埋め立て地は言ってみれば利権に群がる業者にとっての宝の山である。沖縄では普天間基地の移転に伴う辺野古の埋め立て工事にかかる費用は13年間で2.5兆円と試算されているが。もちろんそのゼニを出すのは基地を使用する米軍ではなく日本国民である。夢洲のカジノ・IRも建設関連で発生する工事費には最終的には2兆円と言われている。そんなものカジノの売り上げから得られる収益ではとうてい返せないのである。
今からでも遅くない。万博の中止と工事の中止に踏み切ろうではないか。赤字になることが決まっているような地下鉄路線など作るだけ無駄である。夢洲は現状維持でいい。最終処分場としてまたそこに産業廃棄物なんかを捨てて埋め立て、最後は土で覆って鶴見緑地のように公園にして、あるいは野鳥の楽園として放置すればいいだけである。もともと公園や緑地の少ない大阪で貴重な緑として残せばいいだけのことである。
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