2023年01月01日(日) |
2023〜新時代など来ない新年 |
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オレは大晦日に紅白を視ていて思った。何が「新時代」だ。どうやって世界中全部変えるんだ。昨年の世界中の人々が体験したことというのは新時代などやってくるわけがなく、時代は20世紀の第二次大戦の価値観に逆戻りしてしまったという事実だけではなかったのか。目を閉じるるだけで未来は開かないし、いつまでも終わりの来ない戦争が今も続いてるじゃないか。そんな絶望の時代に今のオレたちは生きている。どこかの国が調子こいて核兵器をぶっ放せばその瞬間に世界が終わる。そんな時代に何を浮かれて歌ってるのかとオレはあきれている。
憲政史上最悪の嘘つきだった安倍晋三が山上徹也の手によって殺された。山上徹也が憎んだ統一教会は、実は日本の政治を背後から操り、自民党議員の多くを支配し、その教義に従った政策を実行させようとしていた。改憲も、共同親権も、防衛費の増額も、カジノ推進も、すべては統一教会の方針だったわけだ。そんなことが明らかになった今も国民の多くは自民党政権こそがすべての元凶であった事実を認めず、次の選挙では自民党に投票するのだろう。カルトに支配された国家だったという恥ずかしい現実をなかったことにして、それで自らの誤った投票行動を反省しないままに多くの壺議員を永らえさせる。そんなディストピアが日本なのだ。
オレはそんな情けない国に深く絶望する。新時代などではない。旧時代が永遠に続き、いつのまにか防衛費は世界第三位、敵基地攻撃能力を備えるまでに拡大し、その国の方針を国民の多数が支持しているという戦前の翼賛体制に近づいてしまっているのだ。
生まれる子どもの数がどんどん減って人口が減少していくことはすべて政策の失敗である。第三次ベビーブームが起きなかった理由は、バブル崩壊後の就職氷河期とぶつかったことで「家庭を作り子どもを育てる」余裕のない人が増えたことや、高騰する教育費に耐えられずに多くの家族が子どもの数を制限したからである。もしも教育費の心配がなく、誰もが能力と適性に応じて希望する教育を受けられるような国だったらそもそも今のようなことにはならなかっただろう。
民主党政権が打ち出した「子ども手当」という政策には、少子高齢化を食い止める唯一の可能性が残されていた。もしも18歳以下のすべての子どもに収入制限なしに一人当たり毎月3万円支給されるなら、それだけで劇的に状況は変わっていたはずである。子ども一人当たり年間に36万円支給するのに必要な財源は、子どもの数を2000万人と想定するとたったの7.2兆円である。それを新規国債発行で賄って、20年継続すればそれだけで世の中の状況は劇的に変わっていただろう。しかし財務省と自民党と野田佳彦はそれをぶっつぶしたのだ。そうして日本が変わることのできる最後の可能性が封じられて今に至るのである。
人口が増加して景気が良くなれば税収は自然に増加する。日本がバブル崩壊後に成長できなかった理由は人口減少とデフレである。それを解消することは今の日本にとってもっとも大切な政策課題ではなかったか。
たぶんオレはもうすぐ死ぬ。あと20年も生きられたら御の字だ。その間に世界や日本が今よりもよくなるとは思えない。もしもオレが40年前にタイムスリップすることができるならば、オレは必死で世の中を変えようとしただろう。オレは今のような教員ではなく。政治を志しただろう。こんなディストピアにならないように、誰もが夢を叶え、望んだ教育を受けられ、貧富の格差で人生の幸福の総量まで左右されるようなひどい世の中にならないようにするために努力しただろう。自分はあの20歳の頃に取り返しのつかない選択をしてしまったんだ。日本を見捨ててしまったんだ。
新時代は待ってるだけでは来ないし、目を閉じて開けば新時代になってるわけでもない。時代を変えたかったら投票所に足を運び、嘘ばかりの自民党や維新の会に対してきちっと「NO」という意思表示をしないとダメなんだ。しかし今の若者は政治に関心がない。投票にも行かない。与えられた奴隷の人生をそのまま甘受しているだけである。人間が人間であることを否定され、搾取されるだけの存在となっているのだ。そうして幸福の意味もわからないうちに世界の終わりが来る。核兵器の炎は世界を焼き尽くす。その後にやってくるのは『北斗の拳』の世界なのか、『風の谷のナウシカ』の世界なのか。それとも単なる『虚無』なのか。
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