2022年04月24日(日) |
責任を取って腹を切ること |
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社長や役員は何のために高額の報酬をもらっているのか。会社が何か問題を発生させたときに責任を取って罰を受けるためだとオレは思っている。かつての戦国武将たちは城が落ちそうになった時に自分の命と引き換えに領民や家臣の命を救ったではないか。昭和天皇はマッカーサーに対して「自分は敗戦のどんな罰でも受け入れる」と伝えたらしい。身分や地位はそれに見合った責任を伴うのである。
知床で観光船が行方不明となり、乗客が海上や岩場で発見されている。これは海が荒れているのに出航させた船会社の責任であるとオレは思っている。そして17年前に起きた100人以上の死者を出した福知山線の脱線事故は、安全対策を不十分なまま放置したJR西日本の歴代社長の責任であり、福島原発のメルトダウンは津波に対する対策が不十分なまま放置させた自民党政権と東京電力幹部の責任ではないのか。そうした組織の代表として社長や会長が責任を取るのが日本人な価値観ではないのか。太平洋戦争の時、硫黄島でも沖縄でも司令官は自決した。兵士は投降してもいい。しかしトップはきちんと作戦失敗や敗北の責を負うというのが日本の伝統ではなかったか。
福知山線の脱線事故ではJR西日本の会社の体質や安全対策の不備など数々の問題が指摘された。日勤教育と呼ばれる社をあげたパワハラ体質が事故の原因の一つとされたのである。それなのに裁判では歴代の社長が無罪とされたのである。事故は故意に起こしたものではないということなのだ。安全対策を放置すればいつかは事故が起きるし、地震や津波はいつか必ずやってくる。我々が自動車を運転する時に任意保険に加入するのは、事故がいつか起きたときに対処するためではないのか。無保険で運行して事故を起こした時にドライバーが賠償責任を負わないといけないように、国家の無策によって発生したさまざまな不幸な出来事の責任は国家、その代表としての政府にあるのではないか。
国民が30年かけて貧しくなったのは政治が下手くそだったからである。自民党政権というボンクラの集まりが国のかじ取りをしていた結果がこれだ。平均賃金がどんどん下がる中で国民は緊縮生活を強いられている。多くの家庭が子の学費まで面倒を見ることができなくなり、奨学金という名の学生ローンを抱えたまま若者は社会に出ていく。誰のせいでこんなことになったのか。教育や福祉にきちんとゼニを使わず、アメリカのATMとなって防衛費を増やしまくるクソ政治のせいではないのか。
不祥事があればトップが責任を負うという仕組みを明確にすべきである。侵略戦争を起こした戦争犯罪人プーチンは国際法廷で死刑にすべきであるとオレは思っているし、国民を貧しくした歴代の総理大臣と日銀総裁は刑務所に入れられるべきだ。学校でいじめ事件がおきればいじめ加害者と一緒に校長も罰せられるべきだ。
このような主張をすると「だったら隠蔽されるようになる」という主張がある。しかし、現実問題として今でも隠蔽が起きているではないか。たいした罰がなくても隠蔽する連中には、それが絶対にダメなことだとわからせるためには罰を厳しくするしかないのである。
日本には古来から「切腹」という伝統があった。JR西日本の社長や東京電力の会長はあの事故の時にこそ「腹を切って」お詫びすべきだったと思うのである。それが日本文化であり伝統ではないかとオレはむちゃくちゃなことを思うのである。そんな責任ある地位にオレは絶対につきたくないのである。無責任なオッサンのままでいたいのである。
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