2022年04月12日(火) |
ロシア兵と帝国陸軍 |
携帯用URL
| |
|
ロシア政府はウクライナで自軍が行った市民の大量虐殺を「フェイクニュースだ」「西側諸国のプロパガンダだ」と必死で宣伝している。その空しさから感じるのは、日本にも「南京虐殺などなかった」と主張する人がいることである。南京占領時に日本軍は大量の捕虜を「処断」と称して虐殺し、スパイの疑いをかけて南京市民を大量に殺したことは事実だとオレは思っている。補給や兵站を重視しなかった日本軍の兵士が、略奪することで食料を現地調達したことは容易に想像できるし、そこで犯罪行為が起きなかったという主張の方が無理がある。
他国の領土に攻め入っておいて、「正義の戦争だ」「住民は我々を歓迎する」なんてことはそもそもありえないのである。中国における日本軍はまぎれもなく侵略者であり、国民党や八路軍の側が国を守るために戦う愛国者なのである。かつての帝国陸軍は今のロシア軍のようなものであったことを我々は忘れてはならない。ウクライナの国民の心情が真に理解できるのは、戦時中に空襲を受けたヤマトンチューではなく、住み慣れた土地を戦場にされた沖縄の住民だけである。
ロシア兵によるさまざまな残虐行為が明らかになって、戦争というものが内在するむき出しの暴力を知った我々は、どのように対処すべきなのだろうか。戦争が継続する限り日々新たな犠牲者が生まれる。一刻も早くこの戦争を終わらせるためにはどうすればいいのか。自民党政権の中に「たとえ殺されてもこの戦争を終わらせるためにプーチンに文句をつけに行く」という勇者は一人もいない。
秦の始皇帝を暗殺しようとして燕の国を旅立った荊軻は「風蕭蕭として易水寒し、壮士一たび去りて復た還らず」の言葉を残した。彼はあと一歩のところで始皇帝暗殺に失敗するが、今のプーチンを止められるのはゴルゴ13のようなスナイパーしかいないのではないかと思われるのである。
常任理事国が他国への侵略戦争を堂々と行うようでは国連なんてなんの意味もない。こんなクソみたいな組織はぶっつぶすしかないとオレは思うのである。第二次大戦の前の国際連盟もまた意味もない組織だったが今の国連はもっとひどい。戦勝国が自分たちを正当化するために作ったゴミレベルの仲良しクラブが今の国連である以上クソなのも仕方ないのだが、少なくともこれまでの数十年の中で改革するチャンスはあったはずである。
日本のような治安のいい国であっても殺人事件は起きるし、クズみたいな政治家や利権しか考えてないクズ政党も存在するわけで、しょせん人間というのはその程度のレベルの生物かもしれない。多数派のまともな人間がいてもごく一部の変なのがいるから、家には鍵をかけないといけないし、街には監視カメラが必要となる。それは国レベルでも同様で、北朝鮮や中国や韓国のように「武力による国境線の変更」を是とする無法者国家が存在するから、まともな国は経費をかけて軍隊を保有する必要があるわけだ。
もしも第二次大戦後に国連がまともに機能していて「核兵器の禁止」「核兵器は国連軍のみ所有」ということが実現していれば、キ〇ガイ国家には即座に核兵器を打ちこんで国土ごと地上から消滅してもらうということが可能だったわけである。ところが現実には核兵器は拡散し。パキスタンやインド、北朝鮮まで核武装するようになり、「いつ核戦争が起きるかわからない」状況になってしまったのだ。人類というのは基本的にこの程度の馬鹿な生物なので、核廃絶なんてことは絶対に無理で、いずれ核戦争が起きて人類は死滅するものだとオレは思っている。
南京虐殺を否定する河村たかしや高市早苗のような人たちは、今のロシア政府が「民間人は一人も殺していない」と主張するのと同じレベルの素っ頓狂なレベルのことを自分が主張していると自覚すべきである。今の虐殺を否定するためには、必ず過去に日本人やアメリカ人、歴史をさかのぼってポルトガルやスペイン人が行ってきた植民地での虐殺行為まですべての負の歴史を反省する必要がある。
20世紀になっても古典的な戦争が相変わらず起きて、もうそんなことはないと思っていた虐殺行為を知る時、人類はしょせんこのレベルでしかないと、高度な科学がいくら発達してももっとも大切な学問は哲学なんだよとオレは言いたくなるのである。
←1位を目指しています。
前の日記 後の日記