阪神開幕7連敗の記事の後に、まさかまたこのような記事を書かなければならなくなることなど誰が予想しただろうか。オレはさすがに今日は勝てると思っていた。初回に2点を先制してくれたからだ。しかしその裏すぐにホームラン2本で同点に追いつかれ、気が付いたらもう9回、しかしそこで阪神は巨人の抑え大勢から2四球を選んで無死1・2塁から送りバントで1死2・3塁にし、糸井のタイムリーで1点差にしてから4番佐藤輝明で一打逆転の好機を迎えたのだ。
そんな時に最悪の結果になるのが今の阪神である。代走の江越が盗塁してくれて「これで併殺はない」と思ったのに、なんと佐藤輝明の打球は打ち損じの勢いのないショートライナー、3塁走者の近本が戻れずにダブルプレーという実にあっけない幕切れだったのである。
もう何も言いたくない。阪神ファンにとってこれほどつらくてみじめな開幕があるだろうか。この弱さはあの中村負広率いる暗黒時代の阪神を彷彿とさせる。2003年や2005年の優勝以降に阪神ファンになった人たちは、その前に長く存在した「暗黒時代」について知らないのである。
一年間ローテーションを守って負け続けた左腕の猪俣、そこそこ勝てたが同じくらい負けたエース藪恵一、12球団一下手くそな捕手と言われた山田勝彦。そうした暗黒戦士たちが阪神ファンに毎年5位や6位をプレゼントしていたのである。この阪神の弱さは、あの名監督の野村克也さんでも変えられなかったのである。
オレは昨年の後半戦の弱い阪神を見ていて、なんとなく暗黒時代のことを思い出した。その危惧はこうして現実のものとなってしまった。今更起きてしまった結果を変えることは不可能である。8連敗してできた借金8を今季の阪神が返済できることはもうないだろう。むしろどんどん借金は膨らみ、シーズン最低勝率という新たな目標が生まれるかも知れないのである。
昨年の野球観戦は「もしかしたらこのまま優勝してくれるかも」という淡い期待があった。しかし、優勝の望みが全くなくなった今季はどんな気持ちで観戦すればいいのだろうか。やけくそな気分になればいいのだろうか。「明日こそは連敗ストップ」と思えば思うほど結果に裏切られそうなのである。もうあきらめるのである。その方が気楽になれる。オレに残された道は諦念しかないのである。
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