2022年01月14日(金) |
なぜラブホテルは減ったのか? |
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「オレは肉食系だ」というとかつては「牛肉や豚肉が好き」という意味だったが、最近はその肉というのはつまり「人肉」の意味であり、つまりは「性欲が強い」という意味として用いられる。そして「草食系」というのは性欲の弱い淡白な人という意味となる。
高校生の男女の性体験の有無についてアンケートをとったところ、処女童貞の高校生が増えているということがわかったそうである。オレの通っていた高校は地域では一番入学試験の偏差値の高い高校だったので処女童貞が当たり前で、うっかり高校在学中に性体験したものは必ず浪人するというジンクスがあった。だからその当時の普通の高校生がどの程度遊んでいたのかはわからないのだが、少なくとも今よりはずっと遊んでいたのだろうと思われる。
そうした若者の草食化の結果起きることが、ラブホテルの激減である。自宅で親と同居している若者は異性を部屋に連れ込めないのである。仮に連れ込むことに「成功」したとしても簡単に「性交」に至るわけではない。ドアの外で親が聞き耳を立てていたり、部屋に親が監視カメラを仕掛けていたりするのである。また部屋には普通はシャワーなどもない。そういう不自由な環境での性行為よりも、ラブホテルの方がはるかに快適である。そういうわけで若者にとってラブホテルというのは極めて大切な施設なのである。
そのラブホテルが激減してるのだ。通勤時に見かけていた道路わきのラブホテルがある日突然更地になっていて、しばらく経つとそこにマンションが建てられているということが頻繁に起きる。かつては日銭をじゃんじゃん生み出してくれる優良ビジネスだったラブホテルが、若者の草食化の結果儲からなくなってしまったのである。
ラブホテルの客が減った理由としてもう一つ考えられるのは若者の貧困化である。ラブホテルのご休憩の料金というのはせいぜい5000円程度であるが、それすら払えない若者が増えているのだ。だから少しでも安くしようとしてコンビニの多目的トイレを使ったり、ネットカフェを利用したりするのである。
貧しい若者はクルマという移動式密室も買えないし、ラブホテルにも行けない。クルマがないとラブホテルに入りにくいし、お金もない。そういうわけで若者の貧困化とラブホテル減少という状況には相関性があるとオレは思っている。ロードサイドのラブホテルがどんどん減っていく背景にはそうした事情があったのである。
風営法で規制されるラブホテルを新規に建設・開業するのは困難である。以前にはビジネスホテルを装って開業して実際はラブホテルだったということが問題視されたが、今はそういう話も聞かない。ビジネスホテルとして営業するほうがリモートワークなどの集客ができるのかも知れない。少子化の一つの理由が若者の草食化という可能性もある。子どもを作るような行為が減少すればそれだけ子どもは減るわけである。
ラブホテルはなぜどんどん廃業するのかということの理由を考えていくと、それは社会構造の変化や景気の悪化、そして世界の先進国の中で唯一成長しなかった日本の政治家の無能という現実に行きつくのである。
このような社会状況を生み出したのは誰のせいなのか。日本の政治家の中で国家100年の大計というものを考えることができた人は田中角栄以後は出ていないとオレは思っている。小泉純一郎は竹中平蔵と組んで日本を外資に売り渡し非正規雇用を増やすという成果を出した。安倍晋三は司法制度を骨抜きにして日本を道徳的に破壊することが最大の成果だった。貧困化とモラルの崩壊の次にやってくるのはいったい何だろうか。なんだか日本はもう滅びるしかないような気もするのである。こんな日本で生きている若者が本当に不憫でならない。
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