2021年08月15日(日) |
タリバンから世界を救う方法 |
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アフガニスタンは米軍撤退の後タリバンに完全制圧されることとなり、政府軍を見捨ててガニ大統領は国外脱出した。タリバンは古代の遺跡を故意に破壊したり、女性の人権を認めないなど民衆主義の価値観とは相容れない集団である。そのタリバンがついにアフガニスタンという国家を支配することとなったのである。
タリバンに親近感を感じたのは、巨大独裁国家の支配者である習近平はさっそくタリバン首脳と接近を図っている。中国とは国境を接してることもあり、両国は同じ独裁国家として親和性があるのだろう。このアフガニスタンがロシア、中国、北朝鮮、ベラルーシといった民主主義の価値観と相容れない独裁国家の仲間入りをすることは確実である。
アメリカはイラク戦争でイラクに傀儡政権を作ることに成功したので、アフガニスタンでも同じようにできると思っていたのだろう。しかし、それはベトナム以上に厄介なことだった。最終的に米軍はこの不毛の戦いから手を引き、結果としてタリバンが支配者となったのである。
タリバンに武器を供与して支援しているのは隣国のパキスタンであり、資金源は麻薬だという。少なくともアフガニスタンに民主主義国家を建設して麻薬取引を壊滅させるということは世界にとって利益をもたらすことであり、世界中の国が協力すべきことではなかったのだろうか。ところがそこは国連や世界経済の枠組みの中で対処も介入できない勢力の支配地域となってしまったのである。
世界はどんどん最終戦争に向かっていく。オレはそれを予感している。ロシア、中国、北朝鮮、ベラルーシ、そしてこのアフガニスタンが同盟国となって、アメリカや日本に宣戦布告したらどうなるのか。世界最終戦争はそうした枠組みで起きるとオレは思っているのだ。
オレはたまたま日本という国に生まれて、民主主義的な価値観を是として育ってきた。しかしもしもオレが中国に生まれて中国共産党に入党していたとしたら、どんな価値観を身に着けていただろうか。何が正義であり、何が善であるかということはもしかしたら相対的なものかも知れないのだ。中国共産党の世界では習近平が正義であり、タリバンの世界ではアメリカという国は資本主義という悪魔なのだ。両者を公平に比較する物差しなどそもそも存在するのだろうか。
巨大な軍需産業に支配されているアメリカの政治システムが世界に平和をもたらして戦争を無くせるかというと答えは否である。軍需産業にとっては戦争は必要悪であり、そういう連中が背後で操る国家が真の平和を実現できるわけがない。核兵器を使用した世界最終戦争はおそらく人類の滅亡を招くことになるしそこに勝者などいないわけだが、それでも独裁国家連合が戦端を開けばそうした破滅的な結末が待っている。世界はそれを阻止できるのか。
いずれタリバンは核兵器を手に入れるだろう。自爆テロも辞さない彼らは世界最終戦争の引き金になることはむしろ名誉なことととらえているだろう。
もしタリバンに最終戦争を起こさせない方法がただ一つだけあるとしたら、それは彼らを豊かにして物質文明の豊かさの中で堕落させることである。世の中にはこんな快楽が存在し、それを手に入れるためにはイスラム原理主義を捨てるしかないと知らせることである。彼らの宗教的指導者を資本主義陣営に引き込み、その豊かさに溺れさせることである。
戦争は満たされない貧しい国家が引き起こすのである。世界中が豊かになれば誰もその豊かさを失いたくなくなる。タリバンの幹部をなんとかして堕落させることが必要だ。それが唯一世界を救う道である。
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