2021年07月20日(火) |
なぜ共産党はダメか? |
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オレは日本共産党というのはすばらしい政党だとリスペクトしている。志位さんのような志の高い政治家がもっと増えて、維新の会のような反社集団や、国民民主みたいな存在意義のない政党は消えてくれと思っている。しかし、どうしても共産党支持者たちと話していて相容れない部分がある。それは彼らが盲目的に自分たちの指導者が正しいと信じ切ってしまって、一種の新興宗教のようになっていることである。
誰にでも間違いはあるし、トップが間違っていればそれを諫言する部下が必要だ。そういう組織でないといずれ腐敗していくのである。しかし日本共産党の大きな過ちは、トップの間違いをずっと正当化し続け、今も党員たちにそのように信じ込ませていることではないか。
戦前の治安維持法下で弾圧を受けていた日本共産党は党中央委員であった大泉兼蔵と小畑達夫に対してスパイの疑いをかけ、党の最高幹部である党中央常任委員であった宮本顕治と袴田里見は大泉と小畑に対して査問処分を行うことを決定し、1933年12月23日、二人を渋谷区内のアジトに誘い出した。 査問というのは実際はリンチである。宮本らは針金等で手足を縛り、目隠しと猿轡をした上に押し入れ内に監禁した。秋笹正之輔、逸見重雄らが二人に対して暴行を行ったため、小畑は24日外傷性ショックにより死亡し、小畑の死体は床下に埋められた。印刷局副主任であった荻野増治も査問にかけられ監禁されていたが、このままでは殺されると考え、逃走した。荻野が特高警察に出頭して保護され、供述したために宮本らのこのリンチ事件が発覚し、宮本顕治は傷害致死容疑で無期懲役刑を受けたのである。
この事件の後に発行された1月17日の『赤旗』には「鉄拳で奴等を戦慄せしめよ」という表題の記事が掲載され、「我々一同は、スパイ大泉、小畑両名を、死刑に價することを認め、彼等を大衆的に断罪することを要求する。」と書かれている。赤旗紙上に「死刑」という文字があるのだ。
ところが裁判で宮本顕治は「赤旗の記事は比喩的なものであり、自分たちにとっての死刑とは共産党からの除名という意味である」という卑怯な弁明をしたのである。オレは少なくとも宮本顕治という人間は、このような残虐な行為を正当化し、その後もどさくさに紛れてGHQから政治犯と勘違いされたことで幸運にも釈放され、その後は国会議員となってなんら自己の行為を反省せずに人生を終えたクソ野郎だと思っている。もしも共産党が真に大衆の支持を得たいならば、この件に関するけじめが必要であり、そうでない限りオレは共産党をまともな政党とは認めたくない。
共産主義というのはもしも理想通りに実現すれば世の中をパラダイスにしてしまうのかも知れない。しかし実際には毛沢東の文化大革命や天安門事件、プーチンによる政敵の毒殺や暗殺、そして宮本顕治の行ったリンチ殺人、ポルポトの大虐殺という血塗られた思想なのである。日本共産党が自分たちを「戦争を憎み平和を愛する党」であると主張するならば、自分たちの先輩が起こしたこの事件を絶対に正当化してはならないのである。
つい先日もツイッター上で熱烈な共産党支持者の方にこの事件に関して質問した。彼女の答えは「それは私たちを陥れる悪質なデマ」の一言だった。
オレは小泉純一郎以降の自民党や維新の会といった新自由主義の考え方は国民を絶対に幸せにせず日本を滅ぼすと思っている。日本共産党にはその対立軸として民衆の側に立って戦える政党になってほしいのだ。そのためには過去の過ちとちゃんと向き合い、先輩たちの犯罪行為を認め、そのうえで自分たちが真に人権を守り弱者の生活を守り民衆の側に立つのだと示して欲しいのである。だったらオレも支持するし、もしも共産党から候補者として選挙に出てほしいという依頼があれば喜んで応じるだろう。
日本共産党を支持するということは共産党という宗教の信者になるということではない。その政治思想に共感し、自分の一票を託すということなのである。それなのに今の共産党の支持者の方々の行動は、まるで布教して信者を獲得する行為だと誤解してるような気がするのだ。
日本の全マスコミが電通のような広告屋の支配下になり、大企業の悪を暴かないようになり、忖度ばかりで真実を報道できなくなった今、まともに政治を批判できるメディアは赤旗と文春しかないとオレは思っている。それなのに共産党支持者が取る頑迷固陋な態度は結果的に支持を一般大衆に広げられない原因となっている。
もしも志位和夫がオレを参謀に迎えて政権奪取を狙うならば、オレは彼に乾坤一擲の勝負を挑める策を授け、次の衆院選で政権交代を実現させてやれると思っている。トヨタ自動車が五輪礼賛広告から手を引いたということは大企業トップが今の政権を見放したということなのだ。これは千載一遇のチャンスである。
しかし志位和夫はそんなことはできないだろう。もともと宮本家の家庭教師であったことから共産党幹部に取り立ててもらった志位和夫は絶対に教祖を裏切らないからである。共産党はしょせん泡沫政党で終わるしかない。日本の未来をかけて大勝負を仕掛けるだけの勇気がある野党指導者は誰もいない。
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