2021年07月17日(土) |
ああ、ホンダS660 |
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オレがホンダS660を手放してからもう1年と8か月になる。生産打ち切りという報道が飛び込んだのはオレが売ってから3か月後くらいだった。走行距離は6.5万キロと通勤で使っていたせいで103万円という金額にしかならなかったが、その後どんどん値上がりしている。オレは最悪のタイミングで手放してしまったのである。もしも車検までがんばって持ちこたえていれば100万円以上高く売れたかも知れないのである。
S660は楽しいクルマだった。ただ普通に運転しているだけで楽しかった。たった4年3か月だけだったが、オレに人生最後の運転の快楽をもたらしてくれたことは間違いない。そういう意味では購入の選択肢としては間違ってなかったはずである。ただ止まったり曲がったりするだけで快楽を味わえるようなクルマは他にはなかったということはまぎれもない事実である。
株式投資をしていてよくあることは、買った株が値下がりして売った株が値上がりすることである。そういう失敗を重ねてきたオレには、このS660のことも同じ現象のように思えるのだ。S660の前に所有していた三菱FTOも、アメリカで日本の旧車ブームが起きている中で今後値上がりする可能性がある車種の一つである。
欧州では2035年には新車販売されるクルマはすべてEV化される。オレはまだEV車を運転したことがない。EV車になってもスポーツカーという概念は維持されるのだろうか。
20年後の自分はまだ運転しているだろうか。それとも周囲から免許返納を迫られてやむなく応じているだろうか。一人乗りの電動ミニカーなんかに乗り換えているだろうか。先のことは全く予想できないが、少なくとも認知症になっていない限りクルマは運転しているだろう。一番いいのはクルマが完全自動運転化されていて、オレが運転しなくてもAIが目的地まで連れて行ってくれることである。クルマがそこまで進化しているなら事故も減らせるだろう。
ダイハツ・ロッキーはとても運転が楽なクルマである。街を走ると兄弟車のトヨタ・ライズにもよく出会う。車庫入れも楽だし、走行音も静かである。もっともそれはこれまでに乗った車と比較してそう感じるだけであり、3気筒ターボ1000CCエンジン程度で静かに感じるオレは、もしもセンチュリーとかに乗ればエンジンが停まってると思うのだろう。
信号待ちの時などにたまに自分の横にS660が停まったりすると、なんだかなつかしい気持ちになる。かつての自分のような快楽をあのドライバーは感じているのだろうか。どういう理由で彼らはS660を手に入れたのだろうか。
往復が飛行機移動の北海道旅行をすることになって、そこでレンタカーを借りるとしてどんな車種を選ぶだろうか。仮にS660がラインナップされていてもたぶんオレは選ばないだろう。その車が旅行には全く適さないことがわかっているからである。
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